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対抗戦52
暴走する八重花と戦う為、四凶が一人饕餮が闘技場に向かう。
鈴麗に戦いを迫る八重花も饕餮が闘技場に上がってくるのに気がつくとその動きを止める。
「助かった‥」
精神的にも体力的にも限界だった鈴麗が安堵しながらその場に座り込む。
「ヒイッ!」
気を抜いた瞬間、八首の蛇の数匹が鈴麗に急接近したので声を出してしまう。
「やめんか。
お前の相手は私だ。」
戦意のない鈴麗に尚も手を出そうとする八重花に饕餮が声をかける。
ピタッ
饕餮の言葉に八重花の蛇が動きを止める。
「ほれ、歩けるか?
コイツの相手は私がする。」
饕餮は腰を抜かす鈴麗を立ち上がらせると闘技場から出るように促す。
「ありがとう!
助かったよ。」
何とか立ち上がった鈴麗は饕餮に礼を言うとそそくさと走り去っていく。
饕餮は八重花に追撃させないように圧をかけながら鈴麗が闘技場を出るまで見守った。
ただ、八重花の八首は待ちきれないのかうねうねと動いて饕餮を威嚇する。
「待たせたな。
では、四凶の饕餮がお相手する。」
女子高校生の姿をしていた饕餮は八重花に宣戦布告をすると本来の姿に戻るのであった。




