797/848
対抗戦22
我はいったい何をやっているのだ‥。
我が名は雷神。
古来より悪を倒す神である！
「えい！」
もう何度目なのか忘れるぐらい投げ込まれる小豆。
う〜ん、あの娘からは１ミリも悪を感じない。
これでは我の力は使えない。
「えい！
あっ‥」
とうとう娘の小豆が尽きてしまう。
「うっ‥」
娘が哀しそうな表情になる。
クッ！
あの顔を見ると心が痛む‥。
娘は何を思ったのか、エアーで小豆を投げてくる。
いやいやいや、エアーはないわ。
「やっぱり効かないか‥」
娘の表情がさらに暗くなる。
いかん、このままでは娘が不憫だ。
こうなったら仕方がない。
「クッ！
今になって痛みがくるとは‥」
わざとやられたフリをして地面を転げ回る。
そして‥
「参った。」
こうして、我の戦いは終わった。
その後、四凶陣営にとぼとぼと戻ると‥
「役立たず！」
「クズ！」
「スケベ！」
「ザコ！」
「うんこ！」
仲間に散々なことを言われるのであった。
