幕間 決戦10
ペーパー小鈴を丸め、紙縒り(こより)のような物が出来上がる。
「名付けるならロンギヌスの紙縒りかしら。」
私は出来上がった紙縒りを高々と持ち上げてみせる。
「嫌な予感しかしないけど‥。」
丸まってしまったので声が聴き取りにくいのだが、不満げなのは伝わってきた。
「さぁ、これで呂布を倒せるはず。」
私は紙縒りを持って呂布達が戦っている場所に向かうのであった。
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鈴麗と呂布が殴り合っているが、僅かだが鈴麗が押され始めていた。
私は様子を見ながら近づくと呂布に拘束の術をかける。
ほぼ空の状態からちょっとだけ回復したので術を使ったが、これでまた空になってしまう。
私は鈴麗に近づくと小鈴の紙縒りを渡す。
鈴麗は一瞬受け取るのを嫌がったが、チラッと老師を見て渋々受け取ってくれた。
老師の状態が悪いので時間が惜しいのだ。
バチッ
呂布が私の術を力づくで破壊したようだ。
だが、その瞬間隙が生まれてしまった。
鈴麗が小鈴の紙縒りを呂布に全力で投げつける。
紙縒りなった小鈴は身体を捻って回転を加える。
紙縒りにする際に強度を上げ、回転を加えた一撃が呂布の腹に直撃する。
呂布は最後の力を振り絞ってお腹を護ろうとするが、鈴麗がトドメとばかりに紙縒りを殴りつける。
小鈴の紙縒りが呂布の腹を突き破って壁に突き刺さるのであった。




