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異世界周遊 4-201 増長2


「はぁ?

 何で依頼が無いんだよ?

 これで2日連続だろ?」


冒険者ギルド内にライの声が響き渡る。


ライから責められている受付嬢が泣きそうな顔で耳を押さえている。


このところ、朝早く冒険者ギルドに顔を出しているのに依頼がない事が続いていた。


2日連続で早朝から依頼が無いのは異常だ。


何かしらの作意を感じてレイは不安になっていた。


「ねぇ、ゾンさんに相談してみようよ?

 ちょっとイヤな予感がするんだ。」


レイが不安そうな表情でライに相談する。


しかし、ライはその話を聞いてさらに激昂した。


「駄目だ!

 俺たちはアネさんから独立したんだ!

 もう一人前なんだ‥。

 何があろうと俺たちだけで解決させる!」


冷静でないライがレイの意見を否定する。


もともと意見の合わない2人であったが、ここ数日はさらに溝を深めていった。


「ライちゃんが止めても私はゾンさんに相談するから。」


いつもは折れる事が多かったレイであったが、今日は譲るつもりがなかった。


ここまで自分の意見を引かないレイは初めだ。


そんなレイの行動がさらにライをイライラさせる。


「このパーティのリーダーは俺だろ?

 お前はリーダーの命令がきけないのか?」

「今回はきけない!」


全く意見を聞いてくれないライにレイも頭にきていた。


「だったら、お前をこのパーティから追放する!」


まさかパーティから追放されるとは思っていなかったレイは呆然とするのであった。

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