異世界 3-68 名づけ6
「名前をつけたら夫婦になるの決定なの?」
思わず明日香に確認をとる。
「そうよ。ペットに名前つけるのとは訳が違うのよ。名前をつける=家族になるってこと。」
明日香がヤレヤレって感じで教えてくれた。
「ん?家族なら夫婦じゃなくて姉とか妹でいいよね?」
「あんたバカ?妹とか姉には成りたくてもなかなか成れないのよ。そんな事も知らないの?」
ちょっと小馬鹿にされて少しムカついた。
俺と明日香が口論しているとお姉さんが覚悟を決めた顔で口を開く。
「雪花とはもう離れ離れになりたくないです。貴方の妻になるのでお名前を頂けないでしょうか?」
お姉さんが深々と頭を下げる。
もう本当に嫁さんはいらないので断りたいが、お姉さんも覚悟を決めたようなので下手に断ることは出来なさそうだ。
これが最後の名前付けなので気合をいれる。
もちろん『雪』という文字は必須なので、そこからイメージする。
お姉さんの今までの行動を思い出す。
妹思い。
雪姫。
雪だるま。
うーん、雪だるまのイメージが強い。
雪=白
よし『真雪』にしよう。
その後は全員の名前を発表した。
誰も嫌がることもなく紫花以外は号泣して喜んでくれた。
紫花は泣くことはなかったが自分の名前を何度も口ずさんで喜んでくれていた。
はぁ、やっと終わった。
今日はもう寝ます。
皆んなに夜迦をしない事を伝え、眠りにつくのであった。




