04話 分かれ道とその先
文字ばかりでごめんなさい
階段を降りた先も、代り映えしない風景だ。そんなことを考えながら探索を進めていく。人型になっていいることで、進むスピードが早くなっている。粘体だと、じわじわ動くしかなかい。
歩いていくと、またもやスライムが道を塞いでいる。人形態では初めての戦闘だ。人の姿で戦うことに慣れておこう。人間がどうやって戦っているのか知らないので参考にはできないが。
スライムには、弱点となる核が存在した。あれを潰せば簡単に斃せる。人差し指をスライムの核に向け、狙い撃つ。指は見事核を貫き、スライムを絶命させた。そのまま指を広げて捕食する。
やってから気づいたのだが、人間は指は伸ばせないだろう。もし人前でやろうものなら化け物扱いされてしまう。次から気をつけねば。
そこそこ広い道を進んでいくと、分かれ道があった。どちらに進むか迷ったが、片方から強い魔力を感じるのでそちらに向かう。
進んでいる道には、綺麗な赤い花が咲いていた。道が終わり明かりが見える。その先には、広い部屋があり大きな泉があった。泉が淡く光り、周りの水晶が光を反射して、それが部屋全体を淡く蒼く光らせている。とても美しい光景だ。こんなのは見たことがない。
美しさに見とれて泉に近づくと、さっきの道に生えていた植物と同じ姿をした巨大植物が襲ってきた。人形態の自分と比較しても3倍ほどもある大きさだ。
この体に早く慣れておきたいので、できる限り人間形態で戦うことにする。
8本の蔓を巧みに使い、攻撃してくる。他にも花から花粉をまき散らしていたが、自分にはなんの効果も無かった。もし人間が花粉を吸い込んだら、体に悪影響があるのかもしれない。しかし、自分は粘体だ。人間形態をしていても、人間と同じ弱点は無い。
どうやってこの魔物を斃そうか。見たところ、茎部分が弱そうだ。そこに攻撃を加えれば勝てるかもしれない。
蔓による攻撃を避けながら、走って接近する。すると、花びらをカッターのように飛ばして攻撃してきた!すさまじい切れ味で、不意打ちを避けれなかった自分の体は胴体の部分で上下に分かれてしまった。もたもたしてる間に、体の上下をそれぞれ蔓でつかまれて持ち上げられてしまった。
体が2つに分かれたことで気づいたのだが、分裂したら両方の体を操ることが出来るみたいだ。人間みたいに特定に場所で思考しているわけでもないし、全身が筋肉で脳みたいな体なのだ。分裂した程度で肉体操作できなくなる訳ではないのだ。
話がそれたが、体が上下に分かれているままだ。別々につかまれているので、元に戻る事も出来ない。なるべく人間形態で戦闘したかったのだが、こうなっては仕方ない。普通、もし人間なら体が上下に分かれたところでお陀仏だろう。
自分を捕食しようと巨大植物が花の中心の大きな口を開けて蔓を口元へ運ぶ。食べられる少し前を見計らって体を粘体に戻して蔓から脱出し、融合する。そしたらまた人間形態に戻って仕切り直しだ。
不本意な方法で悔しいが、本体に近づけたので、茎部分に攻撃を仕掛ける。残念ながら、パンチやキックではこの茎をへし折ることはできなかった。何か鋭利な物でもあれば切断できそうなものだが。
根元に接近されて黙っている巨大植物ではないので、攻撃をされ続けている。なんとかかわしながら解決策を考える。そうだ、無いなら、作り出せばいいじゃないか。今着ている服も自分の体から作り出したものだ。。というわけで、自らの体から鋭利で尖った物を作り出した。
早速切り付ける。少し切り込みが入ったくらいで折れるには至らなかった。その間も攻撃され続ける。蔓による打撃攻撃を食らってしまったりもしたが耐えながら刺したり切り付けたりを繰り返す。
しばらくすると、茎がついに折れた。なかなかしぶとかった。あとは、いまだ抵抗を続ける巨大植物にとどめを刺すだけだ。
地に付している花を刺す。花を斬っていると、口の上あたりに核が埋まっていた。それを奪うと、巨大植物は抵抗をやめた。
戦闘は終了したので人間形態にこだわる必要は無い。戦利品である巨大植物の遺骸を核含め捕食する。すると、巨大植物が秘めていた魔力を取り込み、自分の力になった気がした。具体的には、巨大植物の放っていた花粉攻撃と似たようなことができる気がする。なぜそんなことが分かるのか自分でも不思議だが、分かるだ。といっても、ここには試す相手が居ないので試し打ちができないが。
先ほど即席の武器を作ったが、人間ならいちいち武器を作りながら戦闘しないだろう。ということで常に携帯することにした。例の赤髪の少女が腰に刺していたものを参考にする。剣自体を見たわけでは無いので、鞘を再現して、そこから剣の部分を作る。
剣は、体を圧縮させて鋭利にした。血糊がついて切れ味が落ちることも、さびることもない。剣は、倍によっては自在に変えることもできる。鞘は、基本的に服と一体化させておく。
巨大植物に邪魔をされたが、やっと泉に入ることができる。泉からは魔力が溢れ出してるようで、自分と泉で魔力が循環している。まるで泉と一つになった気分だ。
ゆっくりと休憩した後、この部屋の探索をする。この部屋は、大きな泉があるだけでこの先は行き止まりみたいだ。
さらに探索していくと、光を反射していた水晶に紛れて自ら光を放つ水晶があった。泉のように魔力を生み出している。取り込んでみると、自分の魔力の総量が微増したように感じる。
これは役に立ちそうなので、この部屋にある魔力を持った水晶を見つけ次第取り込んだ。そこまで多くの数はなっかったが、魔力が増えたと実感できたので満足だ。
この部屋にはもう用はないので分かれ道に戻り、もう片方の道へ進んでいく。
巨大植物は魔力を多分に含んだ水で成長したことにより生まれた魔物です。マンイーターお呼ばれる魔物です。ちなみに、花粉攻撃を吸い込んだら麻痺したり熱っぽくなってまともに動けなくなります。植物魔物に対しては、火魔法で攻撃するのがセオリーです。




