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落穂拾い~ダンジョン乞食と呼ばれても、俺は夢を捨てない。~  作者: 藍染 迅


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10/10

終局

 ビリーは時の砂を行使し、第3層を巡回した。


「剛力」「剛体」を得た今、ゴブリンアーチャーの矢は驚異でなくなった。ビリーに当たっても、体を傷つけることはできない。


 メイジが使う魔法だけが邪魔であったが、スキル「剛力」によってさらに威力を増した弓を使ってメイジの射程外から倒せば問題ない。


 ゴブリンナイトはすでに敵ではなくなっていた。


 最初の挑戦ではフロアボスであるゴブリンジェネラルは宝玉を落とさなかった。

 こればかりはビリーにもどうしようもない。


 やむなく、フロアを巡回して矢の補充を図りつつリボップまでの時間を潰す。

 3度目のフロアボス戦でようやく念願の宝玉を手に入れることができた。


「これだ! これがあれば……ミライを助けてやれる!」


 ビリーが宝玉を得てダンジョンを出たのは朝5時のことであった。

 スキル「時の砂」を発動して、モンターニャの家に走った。


 既に3日目に入っており、ミライは高熱を発し、荒い息を繰り返していた。


「ミライ! しっかりしろ! 医者に、医者に連れてってやるからな!」

「ビリー! 今から隣町まで馬車でも2時間……。ミライちゃんの体が持たないよ」


 口元を抑えて言うモンターニャに、ビリーは首を振った。


「大丈夫。俺が絶対にミライを助けて見せる!」

 

 宝玉を懐に、背負子の代わりにミライを背負う。

 通りに出たビリーは、スキル「時の砂」を発動した。


 朝日を背に、ビリーは白光となって走り出した。


 ビリーは走る。走る。


 朝の光を追い越して、ビリーは隣町へと疾走するのであった。


(完)

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