プロローグ
初投稿です!
よろしくお願いします!
「なぁクロエ…お前はかっこいいよ!」
真っ白で少し猫っ毛の髪が風に揺られて顔にかかる。その隙間から覗く透き通った緑色の瞳は真剣だった。
声をかけられた少し猫背の男はふと立ち止まる。しかし、振り返らない。
張り詰めた空気の中街灯だけが二人を照らす。
「ただ真っ直ぐに好きな事の為に進んでいけるお前は、かっこいい。」
その言葉に背中が少し伸びる。
「でも・・・俺は。」
初めて緑色の瞳が揺れた気がした。
猫背の男はゆっくりと振り返った。その真っ赤な瞳に白髪の男を写した途端、目を見開いた。
「あ、あなた…なんて顔してるんですか。」
真っ赤な瞳を大きく見開いたかと思えば、次の瞬間には泣きそうな顔で弱々しく言葉を発していた。
「えっ?」
白髪の男は何のことかわからない様子だ。
すると、猫背の男が何かを決意したようにまっすぐ白髪の男を見た。
「僕が……やりますょ。」
強い風が吹き上手く聞こえない。
「ごめん。聞こえなっ」
風に煽られながらもまっすぐな赤い瞳がこちらを見ていた。
「僕が・・・僕があなたを笑わせてあげますよ!!しらたまさん!」
しらたまと呼ばれた白髪の男は、今にも泣きそうな顔で笑った。
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