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1時間800字作文お題「魚屋さんを登場させてください」タイトル「サカバ」

作者: 涎鴉

お題をいただき、1時間で作文用紙2枚分の物語を書くという縛りの元作った作品です。

「らっしゃい!今日はなんにしましょう。」ここは私の行きつけの魚屋さんだ。活気ある店長。昔ながらの店構え。どこにでもある魚屋さん…ではない。ここは特別な魚を仕入れる特別な魚屋さんなのだ。「この前はキリシマグロでしたっけ。あれはなかなかでしょう!普通のお客さんには出さないんですがねぇ。お兄さんはいける口かと思いまして!」

「嬉しいなぁ。あの体の芯から温まる感じはまさに絶品でした。だいぶ酔ってしまいましたが。」そう。この店の魚はお酒のような効能のある酒魚を売る魚バーなのである。「で、今日はどんなものをお探しで?」「実は今日彼女と付き合って4年になるんです。だから祝い酒を買おうと思ったんです。ただ…喧嘩中でして。」「なるほどねぇ。そしたら…こいつなんていかがでしょう。」そういうと店長は店の奥に行き、1匹の魚を持ってきた。「こいつはハイボーラといいましてね。ボラは淡水と海水の両方で生きられる魚なんです。若い時は川に、成長すると海に、産卵期には再び川に戻ってくるんですよ。ただハイボーラは変わってまして、1度パートナーが決まると一生を共にするんです。また、ボラは出世魚と言って、成長度合いで名前が変わるんです。お互い変化を共にしながら生きる。粋な魚なんですよ。」「素敵ですね。」「でしょう!私も若い時はこいつで女房を口説いたもんです。安くしときますよ?」「じゃあ2匹買おうかな。」「ありがとうございます!リボン付けときますね!」「お礼を言うのはこっちです。ありがとうございました。」そう言って私は酒魚を受け取り、彼女の待つ自宅に向かった。すぐに彼女に謝罪とハイボーラの話をすると、彼女は「意味わかんないんだけど。」しかし続けて「私も悪かった。早くご飯食べよう。」と言った。魚の様に人生に旬の時期があるのなら、「うおうさおう」する今なのかもしれない。なんてアジなことを思ってしまう私がいた。え?ボラは?

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