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拝啓、#808080@smile 【単発】

作者: 斎藤あにー



画面が白から黒に変わる。loading、と出る。



終わった、か。




『やはりこの男は王者だった! 歴代最年少かつ無敗、前代未聞の三冠王が誕生です!』




レッド杯、グリーン杯、ブルー杯。


eスポーツ最大級の三つの大会を制覇した天才ゲーマー、#808080@king。




それは今、東京の自宅に座っていた。



『kingさん、今のお気持ちは?』

「まずはここまで戦ってくださった皆さんに感謝を申し上げます、彼らがいなければ僕の優勝という結果も無いわけですから。そして、これで満足はしていないという事も。今でも無敗での公式大会全制覇という目標は変わっていません」



拍手が沸き上がる。

いつもの事だが、一応受け取っておく。




「これからも応援の程、よろしくお願いします」






また、いつもの挨拶。


テンプレートの言葉で満足してくれるんだったら、いくらでも言ってやる。







通信が切れる。



現地では1時半、こちらでは17時半。

昼夜逆転を無理やり直そうとしたので眠い。


勝った実感は無いが、あったからと言って何かする訳でも無い。





キッチンに立つ。


嬉しさというものは、あまり込み上げていない。

ただ淡々と目標をクリアしていく感じである。





明後日は毎週金曜日の卵特売か。

その日は確か隣のスーパーの野菜も安かったよな。

休憩時間に見るチラシは、すっかり覚えてしまった。




これがkingの実態。

一人暮らしで、賞金だけで生きるニート。


満足した生活ができているし、一軒家と大量の財産を置いてこの世から消えた両親には感謝すべきか。





冷蔵庫を開けながら。


今日は何を食おう。

卵を無意識に割っていたしチーズオムレツにしようか。





ふと、この生活を続けて今日で二年だと気が付く。



週三日で済む通信制学校に通えば何とかなるという予想は正しかった。

今でも行儀よく学校には行っているものの、正直分かっている事の復習として聞いている。


中学生の時にほとんど必要な事は学習しておいた。

そのお陰で今はゲーマーとして十分に成り立つ生活ができる。


いつでも天才と言われながらの生活は、結構楽しいもの。




タイマーを押して、机からノートとペンを持って来て記入する。


さっきの試合の振り返りを記入していく。

実況はあれだけ天才と騒ぎ立てていたが、実際の所改善点はいくつもあった。


そろそろ新しいノートを買わないとな。








インターホンが鳴った。





『すみませーん! 君の同級生の灰瀬ですけどー!』




焼きあがる香りを感じてから、火を止める。

別にそんなに大きな声じゃ無くて良いと思うのだが。



青と黒の運動靴を履く。玄関を押し出す。




「はい、あなたの同級生の君ですけど」

「ここ一週間ぐらい来てなかったから、溜まってた書類とか渡しに来たよ!」



グレーのセーターに真っ白なパンツを穿いた、灰瀬彩笑がいた。


確か俺の隣の席だった気がする。

あまり詳しい記憶は無いけど。



「何で一々嬉しそうに話すんだよ。わりぃな、お前……灰瀬にとってはめんどくさいだけだろうに」


文章にしたら全ての言葉にエクスクラメーションマークが付きそうな勢いである。

ここまで元気な奴だと、逆に爽快なレベルだな。







「この辺りに、あの有名ゲーマーのkingがいるって聞いたんだ! さっき優勝してたし勝利の散歩でもしてないかなーと思ってワクワクしながら来たの!」



ほぉん。





「それ俺」 「え?」




あ。



つい反射的に。


まだ配信のスイッチが抜けきっていなかったようだ。




「いや、それ俺の友達の友達の友達って言おうとしただけだ! 確か言ってたんだよ学校の奴が!」

「いやいや、君に友達なんていなかったでしょ! だから私が押し付けられた訳で!」

「いやいやいや、勝手に部屋に入るなよ! 不法侵入で訴えられたく無ければ今すぐ外に出ろ!」

「いやいやいやいや、中に入れられたって言い張るから! そっちこそ手を出したらわかるよね!」



それを言われると、不条理なこの世の常識から止める勇気も無くなってしまう。




「おぉー! これがkingの部屋かー!」 「あんまり見んなよ。ほら、出来立てのチーズオムレツやるから」 「わーいありがとう!」 「無邪気か」




状況を把握する。


認めたも同然のこの空気で、反論するのはよろしくない。





「これってケチャップだよね?」 「あ? ケチャップ以外に何があるってんだ?」



彼女は赤い液体が入ったディスペンパックを指さしていた。


卵料理には少しのトマトを求めるタイプなのだ。



それなりにかけて飲み込む姿を、眺める。





「おい、今それ食ったよな? その代償としてこの事はばらさないで貰おうか」

「汚いよ! それにしても、このオムレツ、美味しい……」


食いながら言っても何の説得力も無いな。



貰った紙束を見つつ、もう半分を口にする。

そこそこに美味く出来てて良かった。




先生の「待っています」というメッセージが入っていた。


中が見えない側で半分に折って、ゴミ箱に投げる。

他の物も、学習範囲や行事予定など以外は全部古紙の箱に突っ込んでいく。



必要無い紙ほど無駄なものは無い。神も、髪も。






「ありがとな。それじゃあ食い終わったらさっさと帰ってくれ」



手をひらひらと降ると、お手本のように頬を膨らませて駄々をこねた。




「もうちょっとだけ居させてよ! ゲームしようよゲーム!」

「阿保か。世界チャンプに素人が勝てるわけ無いだろうが」


「やってみないと分からないでしょ! さーてやろう! 何はともあれやってみよう!」





今度は勢いで誤魔化そうとしてやがる。


この調子だと、靴箱を見てこの家の事情も察しやがったな。



こいつ強いのだろうか。

正直あんまり弱い人間とは戦いたくないんだが。



使えそうだった封筒だけ保管庫に入れ、別の部屋に向かう。




「私に勝ったら何でもしてあげるよー?」

「じゃあ一生この家でタダ働き」 「おもめだなぁ」





+++++++++++++++++++++++++++++++






勝負内容を彼女に任せると、めんどくさい事に練習不足のただの趣味ゲーを持ってきた。


ま、最強ゲーマーは負けないけどな。




「そーんな事言ってられるのも今のうちだよ! 絶対に勝てる方法があるから!」



このゲームに必勝法なんかなかったと思う。

バグも確か三日前に修正されたはず。


曲を選択していく。



「んーっと、難易度はどれにする?」

「無難に赤で良いんじゃねぇの、一番難しい」



「えーっと、それってこれだよね?」 「それ以外のどれが赤だってんだよ」


さっきからどうしたんだこいつ。

余程目が悪いか、この有名ゲーマーkingを前にして緊張してるのか?




スタートの音。




右から出てくる謎の生物を、二種類の光線銃で撃ち落としていく。



結構手馴れてるな。

専用コントローラーが壊れそうな程テンポが速い曲にも関わらず、綺麗に弾けている。



と思ったら、少しミスが目立つようになってきた。

ボタンは押せてるものの色をミスってるって感じか。初心者によくありがちな症状だが、一週間も練習すれば無くなってくる。



始めてすぐにしては、劇的な才能があると言えるだろう。




「あーあ、頑張ったんだけどなぁ……」

「まだあまりプレイしていないなら、お前はかなり才能があると思うぞ? これはやりこんだ方が良い。可能性が十分すぎるほど感じられる!」




首を傾げて。


「私はプレイ歴数年の猛者だよ?」

「なら基礎からやり直せ。何ならすぐに他の奴にシフトすべきだ」 「ひどい!」





だとすれば相当下手だ。

いや、でもあの叩き様は猛者の動きと言われれば全く以って問題ない。




待てよ? もしかしてこいつ……





「もうどうなっても知らない! 次は君の番!」 

「貸してみろ、俺が王者の本気を見せてやるよ!」



『もう一度』を押す。画面が広がる。


深呼吸をして目を開き、特にペースの速い序盤は集中して叩く。







疲れている時、というのがあるのかもしれない。



顔のすぐ横にもう一つ顔がある。




吐息が耳にかかる感覚。



そのまま息を吹きかけられる。




耳がムズムズする……

ってか何してんだこいつ。邪魔してんだとしたら反則だろ。





Aメロに入る前のタイミングで、少し顔を動かす。


そのまま耳に息を吹き返す。




「はやぁ!?」




人にやるくせに自分は弱いのか。


「残念だったな、俺にその類の手法は通用しない。もっと良いやり方を考えるんだな!」

「どうして!? 今までみんなこれで勝ったのに!」


こいつクズだな。



何度もふーふーしてくるも、ただただ耳が痒くなるだけで変な気持ちにはならない。






「あいよ! 全良一丁上がりぃ!」



初見のものだったから所々きつかったが、まぁ俺にかかればこんなもんだな。


落ち込む灰瀬は、何だかずっと見ていたくなってしまう小動物感がある。



「ちなみに何か要求するの? 今度こそ何かそういう感じの事を!?」

「しねぇよ馬鹿。ここに立ち入るな、これが俺の願いだ」




ほんとにその通り。

今回はしょうが無いと割り切ったが、次回は無い。


ここは俺の空間、俺がkingであるための空間だ。



出来れば誰かに来て欲しい場所じゃない。




何故灰瀬を入れたのかは、自分でもわからない。

バレてしまったからだろうか。



「今度こそ帰るんだ。書類はありがとう、俺は一週間後にも大会があるから大会という言葉は伏せて先生に説明してくれると嬉しい。それじゃあ早く家を出よう、送ってってやるから」


「はいはい私は帰りますよ! また明日ね!」




ちなみに明日は登校日では無い。


人の話を聞かない奴だな。





+++++++++++++++++++++++++++++++





駅の近くにいる男女はカップルばかりだが、俺たちは普通の同級生だ。




「ここまでで良いか? 人を送るのなんて両親ぶりだから忘れちまってて。あ、天国的な意味でな」

「やっぱりそうだったんだ。あんまり落ち込んで無さそうだったから触れるか迷ったけど」



ある程度の常識はあるんだな。


そういう事をネタにする俺の方が常識が無いって? 言えてる。






灰瀬は、大きな木の周りを一周してから。



「はー! 今日は遊んでくれてありがとね、楽しかった!」



純度の高い笑顔だ。

俺にはできないし、向けられるのももったいない笑い。





それが、いろんな意味で勇気をくれた。







「色、見えて無いのか?」



笑いが少しの間、消える。

明らかに焦りが見える。



「何で? そんな事無いよ?」

「じゃあこれは何色だ?」 



飾りとしてついていた青林檎を、もぎ取って見せる。

赤と答えれば確定……




「緑」 「あれ?」



俺の気のせい? 

いや、だがさっきの反応からして……


コートを強調する。




「これは?」


「えーっと、それはその……最近流行りの色!」 「やっぱ見えて無いのか」



コートの色は沢山あるから。

思考を読んであてずっぽうとは中々やるな。





「私、色覚異常者なの。数万人に一人って言われる全く色が見えない種類でさ。まぁ苦労ってほどでも無いから気にしてなかったんだけど、バレちゃったかぁ」



この笑顔がさっきと違うくらい、俺でもわかる。


駄目なところに触れてしまったのだろうか。




少し、泣きそうな顔で。




「だって、そうだって分かったらゲームとかだってしようと思わないでしょ? 私は君に会いに来たんだよ。多分あなたがkingじゃなくても勝手に部屋に入ってたし、あの手段も実行してたよ」



「何故そこまで構う? ただのニート、少しゲームが強いだけの男に」



意味が無い。

こんな人間に執着したって、時間の無駄だ。




口にしようとして、噤む。

表情が変わる。



ばってんマークを作って。




「これはまた今度! 聞きたかったら明日も入れてね!」



改札に消えていった。






心の中で、また、と。





何故か少し、胸の痛い夜だった。








+++++++++++++++++++++++++++++++








次の日、彼女は俺の目の前で不思議そうな顔をする。


曇った灰色の空を見ながらシャッターを閉め、向き合う。




「どうしたの? もしかして何か不都合でも?」

「不都合しかねぇよ。ゲームの勝利条件でもう来るなって言ったろ」





昼夜逆転を無理やり戻した結果、朝五時に起きるという長寿生活をしてしまった。



2時間半プレイ、反省、休憩、と繰り返していくとあっという間に夜になり。

流石に飯を食おうとサンドイッチを作り終わったところで、インターホンが鳴る。




昨日の記憶がまだ残っていたので、耳を塞いでその大きな声を受け止めてからドアを開けに行ったという訳である。



説明終わり。




「じゃあなんで入れてくれたの?」



気が付くと中に通していた。


目が透き通っていてまつ毛も長く、こいつに見つめられると言うのはどうにも嫌だ。



昨日と同じで、特に理由は無い。適当に。





「寒そうだったからだよ」 「あら優しい、惚れちゃいそう」


「お前はすぐにそういう事を言う癖を直せ。天然なだけだとしても大体の人は誤解する気がする」

「君は?」 「勘違いする理由が無いから平気だ」



ありえないと分かっていれば平気。


昨日今日の付き合いだしな。





「今日の料理も美味しい! 見た目はただのサンドイッチの筈なのに、噛めば噛むほどパンと具材のうま味が口の中全体に溢れ出てきて……」



コメント力が高い。

美味しそうに食べる顔を見ると、こちらまでもっと美味く感じるから不思議だ。



彼女のお陰でいつもより良い味が出ている、と考えると面白い。







誰にも言わずに、今までこのよく回る口で何とかしてきたと言うのだろうか。


つい気を抜くとそんな事を。




駄目だ駄目だ。考えるな。

昨日の駅のあの顔は、あまり見たくはない。




いや考えない方が失礼ってもんなのか?


だがそれで気まずい空気になるのは何か嫌だし……










「だーもう! 何をグダグダやってんだ俺はぁ!」


肩がビクッと揺れた。




灰瀬がどんな目をしてようと変わらない。それは事実だ。


だがどうしても考えてしまう。

彼女の辛さや憤りを、想像してしまう。



優しい訳じゃない。


ただ心が無いだけなのだ。



「何急に!? そんなに危機に瀕してるんだったら帰ったのに!」

「お前の目の事考えてた」



一瞬怯む。

だが、言うしかない。


ここで伝えておかないと、一生伝えられないだろう。






「自分のそれについて、本当はどう思ってんだ? これから話す参考にしたい」





空気が変わるのを肌で感じる。


彼女の目に、普段は無い影が映りこんだ気がする。





隣に来る。ゆっくり座る。



呟くというよりは囁くような音が。


響いた。







「アンラッキーだと、思ってるよ。きっと何か悪い事を積み重ねてきたんだろうなって。だからこんな風に、感情を共有することもできないみたいな辛い事が起きてるんだろうなって、思ってるよ」



暗い。



「それで納得できてんのか?」




「納得するしないの問題じゃ無いんだよ。そうやって諦めないと、やっていけないの」




「それは間違ってる。確かに運というものは存在するし、それで人生が左右されることもある。でもそこで諦めちまったら、それは逃げ以外の何でもないだろうが」


「私の事、君はどれくらい知ってる? まだ話して二日だよ?」




「何も知らねぇ。何が苦しいのか、何が嬉しいのか、何が好きで、嫌いで、何を見ると泣いちゃうとか、何があったら月曜日の学校に行けそうとか、わからないし知ろうとも思わなかった。だから、こうやって想像や自分の経験からでしかものが言えないし、灰瀬を悲しませちまう」



「ならどうしようも無いね。話し合っても、見てる世界が違うんだったら意味が無いんだから」



溜息。



「今日、昨日、もしかしたらもっと前かもしれないけど思ったんだよ。お前みたいな馬鹿でも納得できるような、その理由を見つけたい。俺みたいな馬鹿でも理解できるまで、お前の見える物を教えて欲しい。だからさ」






どう言ったら良いか、わからなくなってしまった。







彼女が、笑ったから。










「灰色の世界、本当に見たいの?」



「あぁ。それが大好きな灰瀬の見てる世界なんだったら、むしろ願う」






突如、こちら側に傾く体重。




「なぁ、さっきも言ったぞ? そういう思わせぶりなことする癖をやめなさいって」


「これはそんなんじゃじゃ無くって本当の気持ちだよ。私もあなたが好きですって」




「話して二日の男に惚れるとは中々に軽い女だな」


「実はもっと前から気になってはいたんだ。すぐに家に帰っちゃうし、しかもその人がテレビとかでも流れてるんだから。しかも、会ってみたらこんなに素敵な人だったんだよ?」




重さを押し返して、重心を元に戻す。





「じゃあ見とけよ、その世界がkingの手で色付いていく様を」







今度は、可笑しそうに笑う彼女。




「なんか、君がそんな事言うの可愛いなぁって」

「何でだよ! 別にちょっとくらい良いだろうが!」



釣られて、笑みが零れる。

優勝なんかよりもよっぽど嬉しい。






「さーて、じゃあゲームしようよ!」 「昨日と同じ奴な」 「ひどい!」




あの笑顔が、自分の近くにいてくれる。



ただそれだけの幸せを感じながら。







+++++++++++++++++++++++++++++++






とある土曜日の夜。


雲はいつの間にか晴れていて、気持ちの良い風が吹き込んだ。




ヘッドホンを渡す。



「サンキュ、それじゃ行ってくる」



ときめいた。

彼に笑いかけられるというのはどうにも嫌だ。自分が凄く軽い人に感じられるくらい一瞬でドキッとしてしまうから。





彼の耳から、音が一瞬消える。


そしてまた響きだす。






『さあ今年もやって参りました、最強のゲーマーを決める戦い! 今回のレッド杯の見どころと言えばやはり「#808080@king」初の防衛線という事でしょう! あ、すみません。私解説の斎藤と申しま……』



……アナウンサーの人は、選手より興奮しているみたい。


まぁそれもそうか。

king三冠達成の時の実況から売れ始めてるんだもんね。






この大会が開催された日は、私と彼が初めて話した日だったな。


初めての台詞が頭にフラッシュバックしてしまい、笑う。





近くにいた時から少し意識していた。



いつもは死んだ目なのに、ノートに何か書いてる時だけ命が宿ってるとことか。

こんなに料理が上手で家事だって滅茶苦茶早いのに、自分はクズなニートだって言い張るとことか。

最初は全部持ってくれてた荷物を、後ちょっとで着く所で半分渡してきたりするとことか。


くだらなくって少しどころじゃ無いけど抜けてるのも、全部好きになってしまった。





この前なんて、誕生日忘れたふりしてサプライズしてくれたんですよ。

欲しい物とか行きたい場所とか聞かれてたみたいだけど、全然気が付かなかった。




それに気が付かない私の方が抜けてるって? 言えてる。





あの日からの灰色じゃ無くなっていく時間を綴る事が出来ないのは、本当に残念だ。


比喩では無く、実際にほんの少しだけ色が見えている。

気がするだけ、なのだが。







『さぁ、kingが色付け始めたこの世界の最強は、やはりkingなのか!?』




彼の小さな笑い声が。



可笑しいというよりかは、見せてやるよと言うような笑いが。





響く。





お読みくださりありがとうございます。作者のあにーです。


単発は暫く良いかなー、と言ったな? あれは嘘だ。

アイデアが思いついたので適当に仕上げた綺麗なごみのような作品です。


ちなみにタイトルの暗号みたいな奴は、カラーコードと呼ばれる色を表す記号でございます。

無駄に知識マウントを取って常識と言われるのが嫌なので調べて見て下さい。



私を初めて知って下さった方がほとんどだと思います、ぜひ他の作品(異世界転生・バトル系を気ままに更新してます)も見て行ってやってください!


良いと思った奴は、感想、ブックマーク登録、評価等よろしく頼む!(きんぐ)


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