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風の音色  作者: 結城 朱煉
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事の始まり

「いって…何でこんなとこに段差があんだよ…」


フッと上を見上げた陸斗は固まる

それにつられ、海斗も上を見上げる


「な…空に穴!?」

「あれって、俺達を吸い込んだ…」


穴は急に高度を下げ2人に近づく


「ヤベ、来るぞ!」

「早く逃げるよ」


海斗は段差を飛び降り

陸斗は慌てて立ち上がり、走りだした


「な、何でこんなとこにアレがあんだよ!?」

「僕が知るわけないでしょ!

吸い込まれたく無かったら、文句言わないで走る!」


全力で走って逃げる2人

それを追いかける黒い穴


「クソ、全然撒けない!」


陸斗が後ろを振り返り、確認した


「なっ…!?」


その瞬間穴は瞬間的に早くなり2人を飲み込んだ


「ん…」

「ココ何処?」


2人は暗闇の中に立っていた

暗闇なのに、お互いの姿はしっかり見てとれる


「誰かいねぇーのか!?」


大きな声で陸斗が呼びかけるが何の返事も無い


「誰もいないみたいだね」

「マジかよ!?

おーい誰かー!」

『聞こえてるよ』

「「!!!?」」


再び大きな声で叫ぼうとした陸斗の後ろから

声がした

慌てて振り向くと、そこには少年が一人立っていた


「お、お前、なんなんだよ!?

つか、急に背後に立つな!!!」


陸斗は少年と距離とる

少年は別段動くこと無く立っている


「オレは時空の管理人だよ

君たちがココにきた事話しておこうと思って」

「な!?お前が原因なのか!?」

「正確には、オレの兄貴が原因

兄貴が昼寝してて歪が出来たんだ

で、仕方ないからオレの管理するこの世界に転送したわけ」

「…お兄さんとかいるんだ…」


時空の管理人に兄弟がいることに驚く海斗だった


「オレの兄貴は歪が出来た後、それを消そうとした

だが、既に2人が巻き込まれた後だった

無理に歪を消すと、2人は時空の狭間に永久的に閉じ込められる

でも、歪を放置するわけにはいかない

だから、急遽オレの管理するこの世界に出口を作った」

「何で、君の世界なの?」


海斗が疑問を口にする

すると、その少年は少し驚いたような顔をした


「へぇ、そんなこと聞かれるとは思わなかったよ

何故オレの管理する世界なのか…そんな理由は簡単さ

オレの世界はまだ出来て、そんなに経っていない

だから、歪を作っても大丈夫な場所がいっぱいあった…ただそれだけ」

「てことは…この世界はまだ、出来たばかり…ってこと?」

「まぁ、兄貴の管理してる世界に比べれば、出来たばかり…って言えるね」

「てか、出てきたんだから、何か解決策があるんだろ!?」


時空の管理人の少年と海斗の会話に飽きた陸斗が割り込む

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