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風の音色  作者: 結城 朱煉
7/14

草原へ

翌日


3人は村の出入口に立っていた


「じゃあ、オレはそろそろ行くぜ」

「うん、気をつけてね」

「おぅ、陸斗も頑張れよ!」

「おぅ!俺に任せとけ!」

「何を任せたら良いのかな…」


任せとけ!とガッツポーズをする陸斗に対し

海斗が呆れた視線を送る



「ま、まぁ、良いんじゃねぇか?」

「そうだね、気分だけ味わうのも良いかもね」

「…ハハハ…」


似ているようで、何か似て無い双子に

やはり苦笑いしかできないラルクだった


「あ、そうだ

これやるよ」


ラルクは、海斗に筒状になった紙を渡す


「え、コレって…」


スルスルと紙を広げていく

そこには、昨日見た地図だった


「え、ラルクが困るんじゃねぇの!?」


地図を見た瞬間、陸斗はラルクを見て言う

海斗も同じ思いなのだろう

ラルクに視線を向ける


「あぁ、大丈夫だ

もう1枚あるから」


ラルクは、取り出した筒状の紙を取り出して広げる

そこにも、地図があった


「な、だから心配いらねぇよ」


ニッと笑うラルクを見て、海斗はカバンに地図をしまう


「それじゃあ、遠慮なく貰うね

無いとラルクの村に行くことも出来ないしね」

「やっぱラルクは良い奴だぁ!」


やはり陸斗はガバッとラルクに抱きつく


「ったく、リクトは大袈裟だな」


抱きつかれるのに慣れたのか

ラルクは、笑いながら陸斗を受け止めた


「それじゃ、そろそろ行こうかな」


海斗は陸斗をラルクから剥がす


「あぁ、オレもそろそろ出発しねぇとな」

「ラルク!絶対村に遊びに行くからな!」


必死な顔で、ラルクに言う陸斗


「あぁ、待ってるぜ」


陸斗の必死な顔に少し笑いながらラルクは答える


「それじゃあ、僕らはそろそろ行こうか

ラルクも、もう行かないといけないんだから

そんな情けない顔しないの」

「な!?情けない顔なんかしてねぇよ!」


海斗の一言にガバッと海斗の方を見る


「なら、さっさと行くよ」

「分かったよ」

「それじゃ、2人とも気をつけてな!

また会おうぜ!」

「うん!絶対行くから!」

「うん、またね」


それぞれの道を行くため

背を向けて歩きだした


「わぁ~、スッゲー広い草原だなぁ~!」


海斗と陸斗は草原を歩いていた

あまりの広さに、陸斗は興奮していた


「ちょっと、陸斗…そんなに急ぐと疲れるよ」


後ろをゆっくりと歩く海斗は、小走りで歩く陸斗に言うが陸斗には聞こえていないようだ

陸斗はどんどん先に進む


「ちょ…陸斗、待てよ」


どんどん離れていく陸斗を追いかける海斗


「わぁ~、スゲースゲー!」


陸斗には海斗の声は届いてないらしい…

遠くに続く草原と空を見ながら進む


「え?ぎゃっ!!」


急に地面が無くなり陸斗は落ちた


「ったく…遠くばかり見てるからだよ」


段差の上で海斗が呆れた顔をして

下に落ちた陸斗を覗きこむ

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