精霊の女王 ティタニア
これから1日一話を目安に頑張ります。
とりあえず精霊をよんでみよう!ということで家を出て家の隣に生えてる葉っぱに移る。正直今は目の前で不思議な塗料のようなもので摩訶不思議な模様をフォンさんが書いてるのを見守るだけなので正直暇といえば暇なのだ。
なので手持ち無沙汰になった俺はさっき浮かべた自然の情景以外に心に残ってるのはあるかと色々思い浮かべて時間を潰していたのだがフォンさんがこちらに手を止めてこちらに向き直ったのを機に意識をそちらへと向ける。
「終わりましたよ、蓮也くん。では、この魔法陣の中に入って、今まで見た中で一番美しい情景を浮かべながら精霊よ、我に依て力を貸したまえ。と呼びかけてください。それで精霊が呼ばれるはずです」
「わかりました、いきます…」
そういって魔法陣の中心に立ち目を瞑る。そして思い浮かべる情景はいつかのテレビで見た地球の姿と満天の星空
そして俺は詔のようなものを唱える。
「精霊よ、我に依て力を貸したまえ」
言い切った直後に眩い光が走る。フォンさんが魔法陣から吹き荒れる風と光に耐えかねるように後退る。手に焼けるような痛みを感じ視線を手の甲へと向ける。そこには不思議な模様が描かれていた。
「それが、精霊との契約刻印ですそれがある限り、精霊との契約は絶対です」
とフォンさんが告げる。これが契約の証のようだ。
そして、靄のようなものが薄れる。そんな中で俺は頭に浮かんだ名前を光の中へと投げかける。
「ティタニア…」
自分でも何故そういったのかはわからないが浮かんだままに声をかけてしまった。そして朧げながら光の向こうに見える人影は悠然と佇んだままこちらを見ているようだ。
「貴方が私の生涯の伴侶となる方ですか…?」
とても綺麗な声だった。フレイヤ様の声が溶けるような声なら、彼女の声は聞いているものを癒すような声だった。
そして聞かれることに反射的に答える。
「確かに呼び出したのは俺だ。蓮也、蓮也 朝比奈だ、これから、よろしく頼む」
「はい、よろしくお願いしますね主様」
と綺麗な声で返してくれる。この状況で一言も発さない…いや発せない男がいた。彼は暫しの間呆然としていたが我に返ったように精霊に詰め寄る。
「あ、貴方は本当にティタニア様なのですか!?あの、妖精の女王と呼ばれている!?」
ここでなんだかとんでもない内容が聞こえたきがする…妖精の女王…?嘘だろ?
「あの、妖精の女王って俺がそんなすごい人…精霊を呼べるわけがないじゃないですか…」
と、割とこっちの世界に来てからチートっぽいものばっかりなのだ。確かにチート尽くしなら助けるのはやりやすいかもしれないがそれまでに余計に注目を集めて敵に俺の存在がばれてしまうかもしれない。クラスメイトのやつは仲のよくないやつもいた。もしかの国でそいつが国にいいように言いくるめられていればもしかしたら俺のことが知られてしまうかもしれない。半ば希望のようなことを口に出しつつ彼女の反応を伺う。が、得てして希望とは望みが薄いから希望なのだ。そんな蓮也の希望はあっさり打ち砕かれる。
「はい、私は確かに妖精の女王ティタニアです。長い時を存在していましたけどいままで一度も召喚されませんでしたから、初めての人に生涯尽くし主様が死ぬ時は一緒に、と決めております。不束者ですがどうぞよろしくお願いいたしますね、主様」
といまにも三つ指つきそうな勢いで頭を下げてくるティタニアさん。愛が重いぜ…とか逃避していたのだがフォンさんが今度は俺に興奮冷めやらぬといった顔でまくしたててくる。
「蓮也くん!精霊は沢山の姿形をしているが人型はとても高位の精霊の証なんだよ!しかもその精霊の女王なんて、お伽話くらいにしかでてかないくらいだよ!本当に凄い人を呼んだね君は!どんな情景を浮かべたんだい!?」
と凄く綺麗な顔を間近に近付かせて聞いてきた。鼻息当たるから離れて欲しい。
とりあえず故郷を外から見た景色と満天の星空と応えておく。とりあえずこれで彼の家の近くですることはもうないので、興奮している彼にお礼を言ってそろそろ出発すると告げる。
「そうか…。仲間を助けられるといいな。そのためにも強くなるんだ。幸いここの近くの街は領地の外れだけあって魔物が強いおかげで冒険者たちの質も高い。この近くの都市で戦争に備えつつ力を蓄えるといい。」
といい、どうせ別空間に保存できるのだから、と結構な量の食料と服、簡単な武器や日用品を貰った。その中に黒い革製の手袋があったので、契約刻印を隠すためにもそれをつけておく。
お礼を言ってティタニアと樹を降りてマップを見ながら都市の方向へ進む。
「主様、私は主様と契約した時、主様の記憶を共有しております。なので主様の記憶も見させていただきました。主様が悪事に走ろうとお側に侍ると決めていましたが、仲間を助けるために旅をしているのですね…私も全力でお手伝いします。」
と言われる。俺のこととか名前くらいしか説明してないのに聞いてこないなとは思っていたが記憶が共有されてるなら納得もいく。
「ああ、だから俺はあいつらを助けに行く。そのために強くなる。余裕はないから敵に情けはかけられない。非常に徹しないとすぐに死んでしまう、悪いけど敵は殺すよ。たとえ精霊でもね」
「構いません。私はもう精霊の女王ではなく、朝比奈 蓮也様の精霊なのです。」
と、答えてくれる。頼もしい限りなのだが愛が重い…。ただ現状彼女ができることがわからないので確認を取ると、
「基本的に基本魔法と言われる火水土風雷と言われる魔法と、私は女王だったので特殊魔法と言われている光と闇のうちの光を使えます。勿論と主様は契約した段階で一心同体のようなものですので主様も私が使える魔法は使えます。」
というとてもありがたいものだった。サポートもでき、尚且つ俺にも恩恵がある。デメリットも愛が重いくらいで俺が大切にしてあげれば問題は何もない。ただ彼女も精霊の女王というだけあってとても美しい容姿をしている。淡い金髪に優しそうな少し垂れ気味の目、なかなかに大きな胸、美しいくびれの腰がネグリジェのようなもの一枚程度で申し訳程度に隠されている。身長も女性にしては大きく大体160cm程度。ものすごく可愛い金髪巨乳のお姉さんだ。正直これから一緒に生活する上で夜とかこんなに好意全開で一緒に寝られたらすぐ襲いそうで怖い。因みに好意全開な理由を聞いたところ、
「過去の記憶も全て共有しているんですよ。私は主様の生き様に惚れました。」
とのこと。なぜ高位な格の方々に俺は好かれるのだろうか。悪い気はしないけど。ちなみに精霊は人に呼ばれて契約するまでは自我がかなり希薄なようでただのエネルギーの塊のようなものらしい。ティタニアの女王というのは保有するエネルギーが精霊の中でトップクラスのものだったから先に契約して世に現れた精霊たちが自分よりすごい精霊がいると代表で名前を出すときによく言われていたらしい。名前だけは希薄な自我の中でも魂に刻まれているようでそれぞれにあるらしい。なんとも不思議な生き物?だなと蓮也は思っていた。
そんな中でティタニアは1人これからについて想いを馳せていた。
主様はとても素敵な方…。そして私が一番の伴侶です。なのですが、クラスメイト…と呼ばれる方々に明らかに主様に想いを寄せている方がいますね…。主様の素晴らしさに気付くのは認めますが主様は私の主様です。幸い主様はそのことには気付いてないようですし、絶対に負けません!と決意を新たにしていた。
そんな1人と一柱はここから最も近い都市へ向けて森を進む。
ティタニアさんおっぱいはD〜Eくらいをイメージしてください