れべりんぐ
「え?あれ?」
今の短時間でなんか色々あったぞ!?
ちょっと整理しようか。
固有スキルをゲット出来て、使えそうだから使ったら吸血鬼ダグルを倒せた
んで、システムのアップグレードで、肉体レベルがってあったな
そしてなんか北の砦?前に転移と
ぐるりと見回す
あ、あれ?誰もいない。俺だけ転移したのかなーと思っていると
「ひどいのじゃ主殿。我をおいていくなんて」
声が聞こえた方向を見てみると、馬車を含めた全員が現れた。
「とりあえず我の魔法で連れてきたぞよ」
「シンタくん、ここ、吸血鬼のいる北の砦じゃない!」
「まずいですね、まだ夜明けまではかなりあります。吸血鬼がいるとなると夜間は無敵に近いですよ」
マリーは空を見上げながらつぶやく
「んーとりあえず、中に進もうか?招待されちゃったみたいだし」
「そうじゃの。じゃが気を失った筋肉はどうするのじゃ、ここは危険だとおもうのじゃ」
「ま、馬車に結界かけて、ソノと一緒においとこう」
「いやいやいや、やめとこ、ね?朝日待とう?ここ吸血鬼の親玉とかいるっぽいし?」
ミツキが必死になって止めてくる・・・さっきの感じだと、親玉も倒せる気がするんだけど・・・
まぁ、ここは従っておくか
「わかったよ。んじゃ、ミツキとマリーもここで野宿でいいか?」
うんうんコクコクと頭をぶんぶん振る美女二人
「んじゃ、俺はこの周りの敵でも排除してくるわ」
「お、主殿、我も行くぞ。」
そうなのだ、感知スキルでこの周りにはうようよと敵がいるのが見えている
逆に砦に入ってしまうほうがかなり安全に思えるくらいに
砦の周りには、小さな家が立ち並ぶ。その周りは森に囲まれ、森の中に小さな町がある格好になっていた
で、その森がヤバイ
アンデット系のモンスターがうようよといるのだが
「おっしゃーミオ、そっち行ったぞ!」
俺は剣をスッと振る。目の前の骸骨が、中心から崩れ崩壊していく
「ほいよ主殿!」
ミオは光属性の魔法で、矢を飛ばしている。光輝く矢
それが大きなオークのアンデットにズドドドドドと突き刺さり、一瞬にして存在が消える
俺とミオは目視できるモンスターを、かたっぱしから倒していた
その目的は経験値稼ぎだ
頭の中に声が響く
ーLvが45になりましたー
ーLvが46になりましたー
そう、アップデートにより肉体Lvというものが付与された俺はこれこそRPGの醍醐味とばかりにLv上げにいそしんでいた
都合よく、モンスターも居たし
現状、1時間くらいだろうか?ひたすらに敵を倒しまくった俺のステータスはこうなっている
シンタ Lv46
HP 5500
MP 2200
攻撃力 11150
魔力 3500
俊敏 2100
なんというか・・・・
どんどん上がるのが楽しすぎて・・・やめられない
既にHPMPはあのときのミオを完全に超えている
が、ミオはミオで俺とリンクしているようで、ステータスが上がっていた
ミオ:使い魔
HP 3300
MP 10000
攻撃力 1500
魔力 104400
俊敏 3200
なんかもう魔力とか完全に桁が違う
「主殿よ!楽しいのう楽しいのう!」
ミオはニコニコしながら魔法をぶっぱなす!
最初は矢といった感じの光の魔法だったのが、今はもうちょっとした電柱くらいのサイズで放たれている
たった1発で数十のモンスターが蒸発していく
俺も俺で、シュっと剣を振るだけで、数メートルはなれたモンスターを切り裂いていく
なんとか無双とかいうゲームっぽい感じで、この森のモンスターを蹂躙していったのだった
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「はぁ、マリー、これからどうなっちゃうのかなー」
「ミツキさん、それは私のセリフです・・・」
「え?」
「あのミオさん。詠唱とか祈り、儀式的なものも一切なしで魔法を使っていまた・・・」
「ん、え、ああ。そういえばそうね」
はぁ。とマリーはため息をつく
「今までの私のしていた祈りはいったいなんだったのでしょう・・・・」
マリーは回復魔法Lv8だ
人として限界に近いほどのLv
だが、今まで魔法を使うためには、「呪文」であったり「祈り」であったり、「儀式的様相」を用いなければ発動しないといったことが常識としてあった
現に、この馬車を中心として聖域結界を敷いてある
本来であれば、この結界を張りたい周囲に聖石を置き、そして祈りと呪文が必要なはずであった
だがあの使い魔、ミオは・・・
「じゃ、結界張っておくでの、出るでないぞ」
と、言い、手をふわりと上げた。
その瞬間、馬車を中心として5mほどだろうか、聖域結界が張られてしまったのである
しかも、マリーが使う聖域結界よりも、数段、強力なー
「それを言うならさーシンタ君だってそうだよ・・・私の固有スキル、「七つ命」をさ・・・軽く超えるようなスキル「剣神」だよ?」
「え・・・」
「しかももう一つなんか言ってたし・・・スキル・・・」
「スキル2つ持ちということですか!?」
「うん・・・たぶんね。あの時、シンタくんのステータスはわかってたんだ。感知でね。でも、感知ではスキルは分からないじゃない。だから私のほうが強いと思ってたんだよね」
「あ、、、ああそういえばあの時、固有スキルを今、手に入れたといっていたような・・・」
「はい?!」
「ええ、それでミツキさんを助けに行くといって・・・・」
ありえない話だと思う。ミツキはこの世界にきて、そのスキル。いや、システムを熟知してきたつもりだ。
それを踏まえ、彼女のステータスは
ミツキ
HP 1200
MP 300
攻撃力 500
魔力 400
俊敏 1000
スキル
七つ命:剣帝
こうなっていた
あのときのシンタを思えば、相当に強い
実はミツキもダブルスキル持ちなのだが、自分のほかには誰も居なかったがために、2つ目のスキルは秘密にしていた
そしてダグルもまた、2つ目のスキルを「与えられて」寝返った
だがそのステータスの差など無いが同然に、ダグルを切り捨てた
ダグル:吸血鬼
HP 2000
MP 100
攻撃力 480
魔力 100
俊敏 1100
スキル
無双結界:二重分身
HPの多さは目を見張るものがあったが、そのほかのステータスはミツキに変わらないのだから・・・
なんとか勝てるかもしれないと思ったが、ダグルのスキルが強力すぎた
そのダグルを
「剣神」
というスキルで切り裂いたシンタ
「あんなの反則よね」
「そうですね・・・でも」
「でも?」
「私たちの、限界もここではないのだと、教えられました」
「そうね。まだまだ強くなることができる。それは、分かったわ」
この2人の考えは正しい
まだまだ強くなることができる
だが、シンタとミオは規格外だった
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「そろそろ夜明けですね」
「シンタとミオ、帰ってこなかったね」
「でもあのお二人なら大丈夫ですよ」
「そうだろうねー」
そうしていると朝日が昇ってくる
そして、日の差す方向から歩いてくるシンタが見えた
「ただいまー」
「つかれたのじゃ主殿。ちょっと我は寝るぞ」
「お・・・・・・・・・・・・・おかえり?」
ミツキはなにか、変な感覚を覚えた。今目の前の2人が、まるで・・・別人のような
「いやーレベルあがったあがった」
「レベル?」
ミオはふよふよと飛んで馬車にボテっと落ちる
「おう、肉体Lvって言ったらいいのかな?それ」
「何それ!?」
「え?なんか、アップデートがどうのこうので肉体Lvが増えたんだよ」
「はい?」
「んー・・・俺のステータスって今どうなってる?」
ミツキはシンタのステータスを感知する。
そして・・・・
シンタLv120
HP 25500
MP 5500
攻撃力 221000
魔力 19900
俊敏 30000
「はいいいいいいいいいいいいい!?」
なんか桁違いの化け物が・・・誕生していた