表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは幸せ一丁目  作者: 七瀬 夏葵
10/21

第三話「殺し屋」Part.3

ミアはいつも明るく、そして優しかった。

そんなミアに看病されるうち、アカハチは自分が失いかけた人間らしさを取り戻していくような気がした。

アカハチはどんどんミアに惹かれていった。

そして、ミアもまた、アカハチの不器用な優しさに惹かれていった。

二人はやがて愛し合うようになっていた。

だが‥‥‥。


(俺は所詮殺し屋だ。ミアとは生きる世界が違う‥‥‥)


怪我が治り、アカハチはもうこれ以上ここにはいられないと、こっそり修道院を抜け出そうとした。

ところが‥‥。


「アカハチ!!」


ミアが、アカハチがいない事に気付き追いかけてきた。


「来るなミア!俺は、お前とは生きる世界が違うんだ!俺は‥‥殺し屋なんだぞ!!」


「知ってるよ!!」


ミアは、アカハチを探しに来た特殊部隊の人間から、アカハチの正体を聞かされていたのだった。


「あたしは、アンタが殺し屋だって関係ない!!あたしはアンタを‥‥」


ミアは、涙をボロボロ零しながら夢中で叫んだ。


「愛してるの!!」


行かないで‥‥‥。


アカハチは、そんなミアを見て心が揺らいだ。

だが、自分といれば、彼女は確実に暗殺の黒い影に付き纏われる。

アカハチは、必死に思いを振り切った。


「ミア、すまない‥‥」


「アカハチぃぃーーー!!!」


ミアの悲痛な叫びを残して、アカハチは部隊へ戻った。


以来、彼女とは一度も会ってはいない。

アカハチ、生涯唯一の、愛であった・・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ