表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デスゲームで死んだらパラレルロボ世界だったんですが?  作者: 蒼井茜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/62

牙の完成

 その日はジョッキで頼んだコーラとラーメンで乾杯してから解散になった。

 食いながら寝る奴が出始めたので、ツクヨミ改で送っていこうかと提案したら全員飛び起きてさっさと帰っていったからな。

 快適なフライトになると思うんだけど……。


 そして翌朝、格納庫に向かうと設計図通りのタスクが一機鎮座していた。


「おはよう、できたのかおやっさん」


「まぁ見てくれはな。一応使い古しのリアクター積んでジェットの調子だの見ているが今のところ問題はねえ」


「そこまでテスト終えてたのか。で、実際に動かすとどうなるかは?」


「シミュレートしたがそっちも問題ねえ。お前さんがどんな無茶な動きしてもついて来られるようになっている。ただ……」


 不安になる言葉が続いたな。


「何か問題でもあるのか」


「いや、とんだじゃじゃ馬だ。お前さんは使いこなせても他の三人はどうなるかわからん。良くて気絶したまま空の旅、最悪街中に墜落だ」


 それは最悪の想定だな……。

 でかいし、リアクターのパワーも高い。

 そうなると必然的に事故を起こした時の被害が広がる。

 戦艦用リアクターともなれば……街の半分は吹っ飛ぶくらいの威力になるんじゃねえかな。


「となると、クリスト良平、それに凛には今まで以上の訓練が必要ってことか」


「性能を落とすとかリミッターかけるとか考えないのか……」


「せっかくの武装だぞ。性能落としてまでつける意味がわからん」


「そりゃそうだが、こいつをそのまま背負わせるだけでも相当能力は跳ね上がるぞ。流石にギアの方にもテコ入れが必要だったから片手間に関節と脚部を強化したし、ブースター部分には反重力装置積み込んでいるが……」


「動けばいいのと、ちゃんと使えるのはまた違うだろ。子供に扱えない兵器渡して無駄死にされるのも無駄に殺すのも避けたいところだ」


「達観してやがるな、軍の将校と話している気分だ」


「そう言ってもらえるとありがたいな。ただ実際問題使いこなすためにはパイロットの訓練が必要、これまた量産には向いてないか」


「そうだな、コストの面で見ても通常の戦艦の数倍。特務隊だからこそ許された特権ってやつだ。代わりに軍に入隊してからもこいつを使い倒す事になるだろうよ」


 まぁ未成年の安全を考えて最高級品を用意してくれたと考えれば問題あるまい。

 どのみちタスクも戦艦も、性能だけで見れば現行機より随分先を行っている。

 システムの一部はまだ未熟だけど、それも正規軍のシステムを流用しながらちょこちょこ改造していけば誤魔化せる範疇だ。

 10年くらい使える機体にしてやらないと勿体ないしな。


「ちなみに使い古しのリアクターってどっから持ってきた?」


「ん? 戦艦運用科あるだろ、あそこで腐らせてた数世代前の奴だ」


「それだと現行のリアクターと随分差が出そうだけど」


「臨界でぶん回して能力だけ底上げした。さすがにこれでおじゃんだろうけどな」


「そりゃ勿体ない。せっかくだから使い終わったらそのスクラップばらして研究しないか?」


「つってもほとんどブラックボックスだろ。解読できねえぞ、儂は」


「ブラックボックスの開け方も読み方も我流でよければできるぞ」


「逆にお前さんは何ができないんだ……」


「専門的に極める事はできない。パイロットとしてもメカニックとしても、この手の解読にせよなんにせよ中途半端なんだ」


「それができる奴は万能って言われるんだよ……お前さんの水準でも十分万能の範囲だ」


「いんや、凡庸で器用貧乏の範囲だな。それこそ真田准将相手にしたとして向こうが量産品でもツクヨミ改持ち出してどっこいってところだろ。それじゃ差がありすぎる」


「特務隊上がりの准将相手に戦えるだけ十分だろっての」


「それで満足してたら適当なインベーダーに喰われて死ぬ。そうじゃなくてもどこから不意打ちとんでくるかわからねえなら、反応速度を上げたいところだ」


 実際最前線行くとあるんだよ。

 誤射に見せかけた狙撃とか、逆に狙撃したつもりが敵ごと撃ち抜かれるとか。

 乱戦になると混乱した馬鹿が乱射し始めるから面倒くさいんだよな。

 それが嫌になって最前線はなれて、コロニーで隠居生活していたんだが……。

 まさかここに来てこんな代物用意しなきゃいけなくなるなんてな。


「そんじゃツクヨミ改で試運転してみるか?」


「馬鹿野郎、使い古しを臨界にしてるって言っただろ。流石にこの状態でお前さんの機動にはついていけねえよ」


「そりゃ残念だ。ただこれで正確な予算申請できるか?」


「そうだなぁ……タスクの方は形だけとはいえ完成した。ならあとは戦艦の方を形にして、そこに残り3機もくっつけられるようにしたらリアクター分の予算をもぎ取れるはずだ」


「そうか……じゃあ戦艦、サクッと作っちまうか。タスクの方はBクラスと他の連中に任せて」


「美味しいとこどりだな。だが厳しい作業になるのも事実だし、学生連中を見学させるだけってのも味気ない。要所要所で教えながら組み立てる事になるな」


「製造と見学と勉強を並行してできる機会なんて普通ないからな。ラッキーと思ってもらおう。登校拒否したやつは俺が直々に迎えに行くから」


「おっかねえ……儂はもうお前さんと相乗りは嫌だからな」


「俺だって乗せるなら可愛い女の子がいいよ……」


 クリスと凛しか乗せてねえけどな、女子だと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ