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デスゲームで死んだらパラレルロボ世界だったんですが?  作者: 蒼井茜


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ヒロインの流儀

 完全顕現したベヒモス、それは災害でしかない。

 一歩歩けば街が消える、そんな相手をどう殺すか……よし、首狙いはやめだ。

 絶対に間に合わねえわこれ。


「ベヒモスの眼球を潰す。各機顕現直後の暴走に巻き込まれるなよ!」


 通信で一言伝えてから機体の制御を変える。

 さっきまで切りつけていた首を蹴って顔の正面に立つ。

 まだインベーダーの特殊器官とされる角の顕現が終わっていない、けどそれも時間の問題。

 角というか触覚というか……壊せれば一時的にスタンさせられてタコ殴りにできるし、ベヒモスみたいなのは防御力が著しく下がるが弱点化と言われると微妙なんだよな。

 スタン溶けたら確定暴走だし、肉質は柔らかくなっても暴れまわるから近寄れない。

 かといって生半可な射撃装備じゃ相変わらず有効打にならないし、一度破壊すると復活しないうえに帰還しなくなるから撤退させるのが目的の時は狙わない方がいい部位だ。


 一方でベヒモスもワイバーンも、他の小型中型大型全てに弱点が存在する。

 生物型のインベーダーは大抵眼球が比較的破壊しやすい。

 そして心臓か脳を潰せば死ぬ。

 機械型だとそうもいかないんだがな、生物型ならデカい動物扱いしてもいい。

 なので眼球から脳みそ引きずり出す作戦に変更だ。


「目玉もかてえな糞が!」


 ビームサーベル、鉄筋ビルも一刀で切り伏せて、鉄骨程度なら一瞬で蒸発させられる火力があるが今は爪楊にしか見えない。

 ベヒモスからすればまつ毛が目に入った程度の感覚でしかないだろう。


『どきなさい! 雨傘幸助!』


「クリス!?」


『だりゃああああああああああ!』


 近接戦用に作られた大型ヒートサーベル、それがベヒモスの眼球に穴を穿つ。

 まだ特殊器官が顕現しきっていないから咆哮によるスタン攻撃はしてこないし、暴走もしないが身じろぎしているのは見て取れた。


『受け止めなさい!』


「は?」


 スサノオのエネルギーが臨界に……バックパックだけ脱出した?

 あ、まさかあの女!


「バックパック接続解除! スサノオのバックパックとシステム同調! リンケージ! ドッキング開始! 無茶苦茶しやがるな!」


「あら、こんな美人と相乗りできるのよ? ご褒美じゃない?」


「突き破った眼球に胴体ねじ込んで自爆する女と相乗りはちょっと……」


 バックパックから変形で移動してきたクリスがウィンクするが、その突拍子もない行動に驚かされてるよ。

 普通思いついてもやらねえし、脱出できると言っても躊躇する。

 なにせまだワイバーンは山ほどいるんだ。

 そんな中近接武装しか持ってないバックパックでの脱出は俺でも面倒くさい。


「さて、ついでに武器のデリバリーもしてあげたけどお礼は?」


「はいはい、ありがとうございます。じゃあ飛ばすから舌噛むなよ」


「え? わきゃあああああああ!」


 おぉ、凛より賑やか。

 あいつは舌噛まないように歯を食いしばってたからな。

 途中から慣れてオペレーティング始めたから素質ありと思ったけど、クリスは無茶な挙動そのものは慣れてなくてもギアのGには慣れているみたいだ。

 これならもうちょい無茶してもいいな。


「お前の作った傷口は無駄にしねえ!」


 内側からのオーバーフローによる自爆で眼球吹き飛ばしたベヒモスに接近し、スサノオ近接仕様の持っていた大型剣をねじ込む。

 一度距離をとってから速度をつけて剣のケツを蹴りつけようとした時、ついに特殊器官が顕現した。

 同時に暴走をはじめたベヒモス、くそ……狙いが定まらねえ。


『A1! 何をした!』


 A1……?


「こちらツクヨミ改! 眼球を爆破、そのまま脳天まで剣を突き刺すつもりが顕現に間に合わなかった! 奴の右目に剣が刺さってる! そのケツを実体兵器で撃ちまくってくれ! あとA1ってなんだ!」


『アタッカー1の略称だ! お前のコードだから覚えておけ! 状況は理解した! これより軍は実弾兵器を用いて剣を狙う! 避難はほぼ完了しているが引き続きスサノオに防衛を任せたい!』


「それはうちのオペレーターと話せ! アウト!」


 通信を一方的に切ってからベヒモスに向き直る。

 うぅむ、弾幕が眼球目がけて飛んで行っているが……だめだな。

 剣の側面とかに当たってばかりで押し込めてない。


『お兄ちゃん! なんかこっちに全部指揮投げられたんだけど!』


「おめでとう、隊長だな! それより攻撃目標を変えさせてくれ。俺が頼んでおいてなんだがまともに当たってねえ」


『え、あぁもう! 全部隊射撃中止! 目標変更敵対生物の残った眼球! 第一部隊はお腹の下に潜り込んで弱点部位を捜してください! 第二部隊はそのサポート! 残りの部隊はとにかく暴れさせないように嫌がらせに徹して! これでいい!?』


「上出来だ!」


 ようやく縫って飛ぶ隙間ができた。


「クリス、覚悟はいいか?」


「ちょっとできてないかもぉ……?」


「リミッター解除シークエンス開始!」


「できてないかもぉ!?」


「諸々手順すっ飛ばしてリミッター解除!」


「できてなぁあああああああああああ!」


 叫ぶ余裕があるなら大丈夫だな。

 このまま剣のケツ蹴り飛ばして脳みそシェイクにしてやる!


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― 新着の感想 ―
三上幸助って誰だ? 面白いんだが誤字がすごく多い
バックパックの後ろにさらにバックパック連結出来たら面白そう。 クリスちゃん、自ら虎穴に来ちゃってまあ。オモロ(・ω・`)
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