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パトロール

「ダークダイヤ、準備しては良い?」

「ああ、万全だ。」

「ワタシはドローンとシールダーで上空から偵察。」

「俺は上空から見えにくい裏路地などをパトロール。」

「アメジストとサファイアのフォローも。」

「了解。気をつけてな。何かあったらすぐに連絡しろよ。」

「うん。」

 嬉しそうな返事を最後に通信を終え、行動開始。

「さて、まず何処に向かうか?」

 選択肢は3つ。

・サファイアの様子を見に行く。

・アメジストの様子を見に行く。

・その辺をパトロールする。

 考えた結果、まずはこの周辺のパトロールをする事に。

 時刻は夜21時。

 俺は人通りが少ない裏路地を中心に身を隠しながらパトロール。

「異常なし、か。」

 吸血鬼の姿も被害者が出ている様子もない。

 行動範囲を広げて巡回しているとある人物の後姿を発見。

「おいおいおい、マジかよ。」

 アメジストは変身しておらず、明日香の姿で夜を徘徊していた。

「警察とかに補導されたらどうするつもりだよ。」

 幼い顔立ちに薄手のポロシャツにハーフパンツというラフな服装。

「アレか?自分が囮となって吸血鬼を誘い出そうとしているのか?」

 彼女の魂胆が全く読めず。

 とにかく一旦声をかけて考えを聞こうとした時だった。

「きゃああ!」

「「っ!?」」

 微かに聞こえた女性の悲鳴。

 明日香の行動は素早かった。

 すぐさま悲鳴が聞こえた方へ駆け出す。

「ちょっと待て。」

 俺の声は届かず。

 明日香はかなり足が速いのだ。

(せめて変身してから迎えよ。)

 俺の嫌な予感は的中した。

 明日香がたどり着いた場所には6体のリザードマンが。

 ソレらは腰を抜かしている女性を囲み、今まさに犯そうとしている最中。

「そんな事、されない!」

 髪飾りを手にして変身のコールをしようとした時だった。

「きゃあ!」

 物陰に隠れていた一体のリザードマンが長い舌を伸ばし、右手の自由を奪う。

「あ、変身アイテムが。」

 地面に転がる髪飾り。

 それを皮切りにその他のリザードマンが次々と舌を伸ばし左手や両足を掴み動きを封じる。

 そして残りの舌は服の隙間を縫い、明日香の乳袋や恥部を舐め責める。

「あっ、イヤ。そこは、ぁあん。」

 辱めを受け、頬を染める明日香。

 嫌がる明日香に興奮するリザードマンはさらに舌を卑猥に蠢かせ、そして舌の一つが陰部へと辿り着き、中へと侵入しようとする。

「ひっ!そこはダメ。」

「それ以外はさせない!」

 俺の両手の手刀が明日香に絡む舌を切断。

 間一髪で彼女を救出。

 明日香を助けるのがここまで遅くなったのは腰を抜かしていた一般女性を避難させていたからだ。

「大丈夫か?」

「あ、ありがとう、ございます。」

 お姫様抱っこされている事にドキマギしているご様子。

「助けるのが遅くなった。さあ、これで変身を。」

 俺から髪飾りを受け取った明日香は「JEWELRY SET Up!」の掛け声でアメジストに変身。

「相手は7体。圧倒するぞ。」

「は、はい。」

 共に駆ける。

 互いに接近戦。

 主軸をアメジストに置き、俺はフォローに周る。

 向こうは気付いていないが、長年共に過ごしてきた幼馴染。

 ぶっつけ本番であるが息の合った連携でリザードマンを次々と撃破。

 5分もかからない内に全滅することが出来た。

「ありがとうございました。いたっ。」

 俺が頭を小突いた事で小さな悲鳴を出すアメジスト。

「油断し過ぎだ!もう少しでリザードマンに陵辱されるところだったのだぞ。」

「ご、ごめんなさい。」

「いいか、お前達はジェノ・ブリークスに一度の負けも許されない。敗北は奴らの獲物となってしまう事を今一度心に刻み付けるべきだ。」

 俺の迫力ある叱責に小柄なアメジストはさらに小さくなる。

 子犬のようにシュンとなる。

 ここまで厳しく言葉を浴びせるのは彼女の為。

 ジェノ・ブリークスに敗北し奴らの慰めモノになってほしくないから。

 俺一人がどう頑張っても守り切れない事がある。

 自分の身はある程度自分で守ってもらわないと困るのだ。

「気を付けます・・・。」

「気を付けてくれアメジスト。お前が他の誰かに犯されている様を俺は見たくないからな。」

「ふへっ!?」

「どうした?間抜けな声を出して。」

「い、い、今の発言ってもしかしてボクの事を心配してくれて・・・?」

 ここで愛の告白、という考えに至らないのが彼女の愛くるしい長所。

 純粋無垢な眼差しを向けるアメジスト。

 そんな彼女に対して悪戯心がむくむくと沸き上がる。

「え?あの・・・ダークダイヤ、さん・・・。どうしたのですか?」

「警戒心がないアメジストへお仕置きだ。」

 領域結界を展開させた。


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