249 慣れるほど仕事が難しくなる謎
わかってないようだからと説明されたが、【ステップアップを誘導したいなら、基準は標準やや下に合わせてそこから順番に上げていけ】という意見だった。
それに【戦闘職と生産を副職にしている冒険者では、プレイヤーの質が違う】とも。
「あ。新ダンジョンの目的は、冒険者の底上げですよね?
どちらかと言えば下の層の」
「ああ」
問われたので肯定する。
「良かった。
それなら、いきなり市井の民間人に、自衛隊水準で訓練に使えるダンジョンはハードル高いです。
そりゃ俺たちだって自慢のアバターでならイッパシに振る舞えますよ?
基礎能力が違いますし、若葉の迷宮に苦労はしても、こんなに無理っ!ってはならなかったはずです。
でも今いる民間人な俺らって、来るべきファンタジーに備えてまず1駅余分に歩こうかっていう社会人が多いんですよ」
ふんふん。…うん?
「あのですね。先輩って自分は生産職にいるつもりでしょうけど俺らからして見ると、ゴリっゴリの戦略魔法使いです。
毎日しっかり訓練することが飯の種な猛者の訓練にしれっと混じれる上に、ダンマスの魔力量。雷の冠スキル達成者って、どれだけですか。
ご自分が伝説に踏み入れてる自覚あります?
自力で走って逃げれる攻撃魔法使いとか、野良ダンジョンでパーティにひとり入るだけでグッと攻略が楽になるやつじゃないですか。やだー!」
宇宙くんや。誉めたいの?貶したいの?
しかしかなり余裕をもってレベル20のつもりだったが現代人かつ生産職寄りの感覚に合わせると、【若葉の迷宮】はもっとレベルが上でもいいのか。
マジかー。
「最初の層が複雑なのって地図を作る技能を、磨かせたいんですよね?
撹拌世界でなにかしら勉強している奴らならいいですけど、これも初心者の練習としては難しすぎます。
ローリングストーンに追われつつ、デバフも受けてマッピングとか。
パンピ日本人ならレベル40あっても辛いです。本当に」
ちょっと待て、メモを取るから。
手で一瞬、待ったを頼み。
ポコンとステータスを立ち上げる。
「続けてくれ」
「最初は長距離を歩く訓練。次は物理で倒せる敵。バフ、デバフはその次です。順番よく行きましょう。
今ある層は初心者ダンジョンの最終階でもいいぐらいです」
ええー…、だってさ?
「そうしたら、おまえたちには単調過ぎるだろう。退屈じゃないか?」
ゲーマーは野良ダンジョンの適正あるって知ってるんだからな?
現地の人やGMに【初見なのによく見抜けたな…】って感心されるのがお前らじゃん?
「俺たちへの信頼が重い!
山岳部で足腰鍛える基礎トレしている高校生の俺とかは大丈夫でした!むしろナイス負荷です!
反面、学校出てからはろくに運動できてなかったような社会人のおっさんたちは、ローリングストーンで全滅です。
リモートで仕事していた人たちなんて、筋肉痛で軒並み死んでましたよ。
まずでこぼこな地面を歩かせるところから始めませんか?」
嘘だろ。
都会のサラリーマンって、そんなにか弱い生き物なの?
過酷なコンクリートジャングルに揉まれて鍛えられてるんじゃなかったのか。
運動が苦手な鹿山くんでもてろてろ走ってクリアできるくらいの難度に抑えたつもりなのに。
「そんなに、わたしたちはか弱かったのか……」
アバター同化で魔力、肉体能力が引き上げられるくらいだ。
三千世界に並べると体力水準は低いってことは承知している。でも、そんなに?
「現代人ですもん、か弱いです。
リュアルテさまも、先輩も、周りがフィジカルエリートに囲まれ過ぎて感覚狂ってますよ。
さてはダンジョンマスターになる前も、元々、毎日体を動かしていたクチでしょう?」
「?……ああ」
部活を引退しても長距離自転車通学だったし、爺さまの畑でバイトしてたし?
力仕事は若い男の役目だからそれなりには。
「だからか。先輩は、自分や周りを基準にしちゃー駄目です。
うちのねーちゃんも高校はダンス部でガリ痩せでしたけど、社会人になって人並み普通に肉がつきましたからね!
社会人になると仕事によっては、ホント動かなくなりますから」
………。
そーいやサラリーマンだったとーさんはひょろいな。
農家の爺さまは未だに腹筋割れてるのに。
えっ。とーさんって体はやや虚弱だよなってずっと心配してたけど、あれって社会人の平均なのか、ひょっとして?!
いやいや、ないない。……ないよな?
「社会人と部活やってるような高校生は、体力においては別の生き物です。
それに初心者ダンジョン1階から、ギミックあるのって飛ばしすぎです。
酸欠でゼーゼーしてるのに、慣れないマップ書きとか頭回りませんよ。
レベルの高い魔物が混じっているからって俺らはまだ入れませんけど、採集や狩猟用にしているフィールドあるじゃないですか。
最初の階はあんなのでよくないですか?
オープンワールドなら、すぐに撤退できますし」
【食卓】ダンジョン?
あそこはなー。
「食物連鎖の環境を造ると、魔物にボスが生まれてしまいやすくなってしまう問題がある。
だから、食卓ダンジョンではなるべく毎日チェックリスト通りの数を狩りとる調整をしてもらっているんだ。
管理に手の掛かるダンジョンを増やすのはな」
食材を集めるのに今はリスト以上に狩られているから問題は出ないようになっているが、ひとつのフロアに食物連鎖の生態系を造ると【魔物が育つ】。
先人の知恵。ダンジョンマスター虎の巻によると、そーいうごちゃ混ぜダンジョンは、忘れた頃に事故が起きるもんなんだってさ。
ずっと事故が起きないと、設定してあった管理マニュアルがコスト削減やらで、いつの間にか簡略化されてしまうのだそう。
だからヨコハマダンジョンのフロアがもっと充実したら、【食卓の】ダンジョンは撤去しようと考えている。
今は便利でも、欠陥ダンジョンを後世に残すのは迷惑だろうて。
「あー。そうなんですね。
弱い魔物でもダメですか。草食系で纏めたりは?」
「ウサギのような草食の魔物を、捕食者がいない環境に置いて少し放置するとみっしり増える」
初心者の相手なら饅頭ウサギがマストだ。
大きな体で動きは鈍いし、肉はたっぷり。上質のラビットファーも採れてしまう。
冒険者の皆なら、そう思うだろ?
だけどダンジョンマスター的に、繁殖力の強いウサギやネズミ、体が小さめの系統種なんかは取扱い注意な魔物だったりする。
「あいつらの魔物化による生存戦略は【増殖】だ。
そのせいか雄雌分けているはずなのに、極低確率の召喚事故で混じることもある。……らしい」
「召喚事故!あるんですね、そういうの。
って、分けているのにチェック漏れとか酷くないです?!」
「全くだ。部屋を埋め尽くすウサギは困る」
本当それ。
雄と雌。奴らは番が揃うと爆発的に増える。増えるのだ。
大事な事なので2度言った。
一億死んでも雄雌たった2匹生き残ればそれで好しとするスタンスである。やめろ下さい。
そりゃー冒険者が毎日狩ってくれればいいけれど、需要と供給の問題もある。
毎日ウサギは食わんよ日本人。
ホープランプ向けの売り物にするにも、今のところ食肉は足りないってことはないみたいだし。
納品クエストが飽和するような魔物を配置する愚は避けたい。
サリアータの古いダンジョンなんて、魔物が増えてヤバいことになってたもんな。
あれを体験すると安易なことはやれんと思う。
そんなわけで食卓ダンジョンに発生させている饅頭ウサギは増えないように、一匹狼ならぬ一匹ウサギになるよう厳重にリポップを管理している。
なのに2羽いたって話を聞くと、ヒエッとなる。
ダンジョンエラー、油断ならない。
「ウサギが部屋みっしり……。それは駄目ですね。肉食獣は?」
宇宙くんはちょっといいな。と、顔を弛めたが、直ぐになにかを思い出したよう首を振る。
ここにも動物好き男子がいた。
女子は素直に受付嬢らをモフりに行くが、野郎は我慢しちゃうよなー。
「一匹ずつだったらいいとして、群れでの戦いは組み立て辛いな。
魔物系統の肉食獣は飢えると凶悪化するし、同族喰いをして成長する。
初心者エリアに置きたくない」
「うわ、エッグっ。なんか超初心者エリアって造るの、ひょっとして難しかったりします?
草原や森エリアで、猪鹿くらいの大きさの魔物を相手に、『追跡』からのパーティ戦訓練とか、出来たらいいなって仲間内で話していたりしたんですけど」
魔物を強くするぶんには簡単なんけどな。
レベルの低い魔物は育ち易いから。
「どうだろうな。
わたしもベテランの域にはない。だから今のところはと答えておく。
ただ、それだけ大きなフィールドだと、いずれはリスト漏れから魔物が育つ事故が起きると思う」
それとあまり広大なダンジョンを構築するには雫石をいっぱい使うから、やりたくないってこともある。
何百年も使う施設とはいえ、妖精さんン千人ぶんって考えるとコスパが悪すぎだ。
なんでドアのあるような部屋に魔物が湧くのかって、ゲームによくある疑問のアンサー。
それはダンジョンマスターの管理が楽だからだ。
分かりやすいチェックポイントがあれば、ダンジョンの定期清掃をお願いするにもやり易い。
「ああ、野良ボスが生まれる仕組みは管理ダンジョンも一緒なのか。
知りませんでした。
尋ねてみるもんですね。新しいダンジョンは鬼畜だーって、身内でただ嘆き合うだけじゃなくて。
この情報は流してもいいです?」
「構わない。
そして諸般のことを話し合ってくれるのは嬉しい。
あのダンジョンは野良を如何に楽に攻略するか、対策を立ててもらうのが目的だから」
「やだー!ソレって、初心者ダンジョンじゃなくてっ、やっぱり試練ダンジョンじゃないですかー!
看板に偽りありますよ!」
そうかな?
………そうかも。
「迷路の造りはあったら嫌だなという事例を集めてみた。
魔物は最悪な事態を招かない範囲で、換金性があり、でも面倒臭いものを選びたい」
「…先輩って策士です?
リアルのジョブを迷ってた奴ら、あれで治癒士進路に舵切りましたもんね」
胡乱げにしているが宇宙くん。
耐性の高い『ヒール』、『治癒』持ちは、いくらいても構わんよね?
冒険者の生存率は底上げしときたい。だから基礎3職は平均的に取らせたいのに、ステータスに補正が掛かる戦士と魔法使いにファーストジョブ人気が集る傾向は如何ともし難く。
……うん、そっか。貧弱自覚がつよつよなら、断然補正は欲しいよなー。
オレみたく毎日寄生プレイをしてなけりゃレベル上げって大変だ。
自然とファーストジョブ選択は重要になってくる。
民間人のジョブ進路が本格化する前。冒険者の思考に一石を投じる、若葉の迷宮がこのタイミングに間に合って良かった。
「折角【就職の間】を造ったから、活用してくれ」
新装開店の就職部屋は、メモリがあって基礎3職なら無条件でダウンロード出来る。
受付でジョブストーン媒体は買ってもらわにゃならんけど、冒険者なら無理なく買える範囲だ。
ジョブストーンの転売は禁止だけど、その場でインストールはOKだ。
休暇を取らなくてもジョブを入れられると、今はホプさんで賑わっている。
妖精さんが着任してそういった備品作りを手伝ってくれるようになったから、オレもぐっと気が楽になった。
今は手持ちのスキルを『エンチャント』する精石以外の媒体は妖精さん任せにしているし、ジョブストーンの工程も『圧縮』を仕上げるだけになっている。
精石という必需品のワンオペ生産は、どれだけやっても終わらないというプレッシャーがあった。
だからか漂流からこちら得体のしれない【怖いもの】に追い掛けられる夢はよく見た。
ゲームしていると仕様上、鬱陶しい夢を見ないで済む。それには助けられてる。
センシティブとは縁遠いオレですらこれだ。
神経のず太い幸も、流石に参っていそうだ。
妖精さんに入れる『魔石精製』のスキル石だけでも、無理を承知でなんとか届けてやれないものだろうか。
「うう。なんかこう、魔境育ちは覚悟が違うのが見え隠れ……。
フフは恵まれていたんだなあ。
先輩。ぬるま湯環境から一気に氷水に浸けられると体を壊すんで、もっと沢山手加減が欲しいです……」
ギルドの休憩スペースの机たちは、この宇宙くんの作品だ。
ガラスの生体金属は表側こそ平らだが、テーブル裏面にはテーブルナンバーの漢字で伍と、矢絣模様が丁寧に彫られていた。
彼はチェンソーアートが趣味なだけあって、立体物の造形に勘がある。
量産品と工芸品の中間あたりのテーブルは、時間を掛けた出来映えだ。
その透明な生体金属の机に力なく突っ伏してしまったので、ぴょこんと跳ねた後ろ髪を撫でてしまう。
しまったと思ったが、尻尾がパタついている。
嫌がってはないのか、良かった。
この素直な尻尾は最近生えた犬族アバターの影響で、宇宙くんのチャームポイントだ。
尻尾をブンブンで近寄られると、甘い顔をしたくなって困りものだ。つい、うちの子たちを思い出してしまう。
しかしそうか、宇宙くんはフフの、大都市育ちのプレイヤーか。
都会は周辺環境の管理をきちんとしていそうだから、野良ダンジョンも少ないだろうし………もしかして、全く経験ない人もいたりするのか?
ああー…。それなら鬼畜呼ばわりされても無理ないかも。
古くから管理ダンジョンが敷き詰められ、地脈の湧きが穏やかな都市部は、ダンジョンの充填もゆっくりだからダンジョンは常に順番待ちで、レベル上げしにくいって話は聞いた。
聞いただけだった。
野良ダンジョンがない環境が、全く想像できてなかったな。
宇宙くんに突っ込みを入れられたんで急遽、掲示板にアンケートを流してみたが、迷路はやはり準備階層が欲しいようだ。
慣れていないとリアルの迷路で暗がりから魔物が出てくるだけで、ギョッとしたり慌てるそうだ。
えっ、そこから?って愕然としたが、なにが怖いかは人にもよる。
そして、ふあぁぁ!っと散歩に浮かれるイッヌのようにテンション上がっちゃう輩も中にはいるそう。
はしたなくも舞い上がってしまったので、心慣らしのクールダウンする【退屈な】階層もあるといいなと意見もでた。
野良ダンジョン、楽しいもんな。
そっちは、ああ…と、共感ゆえの羞恥に襲われた。とても、わかる。
うん。アンケートで判明したが、ヨコハマダンジョン在住の民間人で、ゲーム内野良ダンジョン未経験って人は、約半数といったとこだった。
……多くね?
その数字に頭を抱えたのはオレですよ。
やっぱり都会じゃ野良ダンジョンは少なくて、お偉いさんと懇意な高位冒険者にならんと入れんものらしい。
所変われば品変わるもんだな。
「目から鱗でした」
都会と地方の格差に打ちのめされた。都会っていいなあ……。とても平和だ。
同じゲームをしていたなんて信じられない……。
「へえ、そうだったんだ」
「広崎さんのヒューロー氏は都市の出じゃありませんでしたっけ?」
「生まれは都会でも、俺は野良ダンジョンの調査が任務だったからね。
ヒューローは辺境巡りの一団に割とすぐ紛れたかな」
いつものように雫石を『調律』する、リッチの管理ダンジョンだ。
リッチはレイスと同じ霊体系統種の魔物だ。
レベル帯は70そこそこ。
リッチはレイスの上位互換だ。引き続き『レベルドレイン』と、こちらは新たに『衰弱』を使う。
外見は【わあ、化け物だ…】と感心してしまう姿をしている。
溶けたクラゲが幾重にも融合したレギオン……というか、クリーチャー?
半透明なのにそこはかとなくグロい。レイスは光るクラゲでまだ綺麗だったのに、リッチはホラー映画の脇役で、暗がりに仕込まれていそうな風体だ。
観客を無駄にビビらせる、賑やかし要員の才覚がある。
「あアアァあー!」
そして五月蝿い。
口がないのに悲鳴のようなものを上げてくるのは、なんでだ。
それが、苦しい、辛いというような切実な情感を伴う『テラー』で、精神力を削られる。
「黙れ『沈黙』」
「……………!」
そして那須さんにボコボコにされている。
年長者で人当たりのいい那須さんだが、魔物相手にはクールで無慈悲だ。
オレの感覚が狂うのはサリーや教官、護衛の皆さんのせいだと思う。
リッチを拳で殴ろうとか、フィジカルだけじゃなくてメンタルも強いわー。
「『輪唱』、『爆破』、『ブレイク』」
薄く微笑み、爆炎の魔女と化しているのは平賀さん。
しなやかな指先に灯る暴力の光。
白髪が炎に煽られ艶やかだ。
ちなみにお祭り男の小松さんは、こいつが苦手なので欠席だ。
撹拌世界でちゅーちゅーからのロストを体験してしまったからには仕方あるまい。
嫌いな野菜と苦手な魔物。1つ2つは許されてしかるべき。
こいつらがレイスと違うのは全方位に向けられる『テラー』及び『衰弱』が、安全地帯を貫通して作業中のこちらまで飛んでくることだ。
パワーアップしている『ドレイン』は、触手に捕まらなきゃいいんでそれは平気。
オレの魔力防御が育ち、耐性スキルがなくとも魔法攻撃によるデバフが効きにくくなってきたから、メインの狩場を移動してきた。
そろそろ『精神耐性』芽生えてもいいのよ?
頑張れ頑張れ、前世の因子。
「あ、ひぁ、ああ、あぁ!」
悲鳴の度、チリ、チリ、っとデバフの干渉が肌を撫る。
痴漢かよ。
その執拗さについ『サンダー』を打ち込みたくなる。
「このフロア、デバフ頻度高いですよね。魔物の発生数の設定、少し下げましょうか?」
作成中は常に『魔力の心得』に冠が付き昇華した『魔道探求』や『チャクラ』を回し、高いテンションで魔力を張り巡らせている。
だから『衰弱』は弾けていた。しかしこう次々連打されると素の状態のオレだったら引っ掛かりそうだ。
「リッチは伊東の耐性を抜くぐらいだからなあ。
……いいや。安全地帯で『衰弱』するだけなら外に出れば時間経過で治る。耐性訓練に使いたいからこのままで」
「はい」
そうか。これか。
どんなに気さくにしていても、広崎さんたちはエリートなんだな。
一般人とは心構えが違う。
………計画していた2階層はしばらく封印しよう。そうしよう。
もちろん1階の難度は下げない。
面倒臭かったり、大変なダンジョン訓練こそ後々必要になるやつだ。
その代わりに0階として、お散歩ダンジョンを挿入しよう。
通りすがりの小部屋で、野菜や果物の収穫をやれるようなほのぼのしたの。
滝とか清流とか高低差のある小路とか、トレッキングコース向けのダンジョンなら巧く造れそうな自信がある。
まんま実家の周りの環境だからな!……田舎なんで!
近所の川には山葵が自生してる、だから家では買ったことないって言うと、高校のクラスメイトには驚かれたものだ。
オレは夜に歩いてコンビニに行ける環境の方が驚きだ。いいなあ!
広くリクエストを募ったら、0レベル風ダンジョンからやりたいというリクエストの声が多く出た。
まず荷物を背負って距離を歩くところから始めたいそう。
現在の若葉の迷宮にはとてもじゃないが入れないって、しょんぼりしているグループを出してしまった。
これはオレの失敗だ。
普段仲良くしている檀さんや、彩月ちゃんもこの層である。
洞窟探検だー!と、楽しみにしてくれていたのに申し訳ない。
ダンジョンって、幅広く意見を聞くのも大事なんだなあ。難しい。
コメント、いいね、評価、誤字報告等、感謝です。
ゴリラは仲間。イッヌに甘く、ネッコに弱い主人公です。