泥棒さんとお人形さん
短編でございます。
どうぞ、5分程でサクッと読めます
「ねぇ、貴方泥棒さん?私を攫いに来たの?」
「ち、違う・・・」
「じゃあ貴方はだぁれ?」
どうしてこうなってしまったのだろう・・・
<1時間前>
「いいか?お前は今からこの屋敷に入って出来る限りのお宝を盗んで来るんだ、いいな?出来るよな?」
「はい・・・」
僕はこの国の元第2王子だった。
お忍びしている最中に攫われて泥棒をやらされることになってしまった。
まず、この家の娘の部屋からお宝を盗んできてくるらしい
しかし、あいにくさま見つかってしまって冒頭に戻る
「貴方迷子?だったらお父様にご両親を見つけてもらいましょう!」
「え、結構です!」
「いいえ!今からいきましょう!」
「あ、あの僕見つかると殺されてしまいますからやめてください!」
「え・・・?どうして殺されてしまうの・・・?」
しまった・・・、口を滑らしてしまったし全部言ってしまおう
「僕、無理やり泥棒をやらされているんだ。お忍びの時に連れ去られてしまったんだ。」
「貴方結局迷子じゃない、お父様のところに行きましょう?」
「わかったよ・・・」
何言ってもこの子の父上のところに連れて行かれるらしい
ならもう着いていくことにした
「お父様!迷子?泥棒さんを連れてきたわ!」
「泥棒?!」
「す、すいません。お邪魔してます・・・?」
「第2王子?!どこにいらしゃったんですか?!」
この後僕は王宮に連れていかれ両親と再会した。
泥棒は僕が罪をを犯しそれを王家は消すとみてそれを元にし反乱を起こす予定だったらしい
それから僕は無事に社交界にデビューし、泥棒に入った家の令嬢が人形の様に美しいという意味で人形令嬢と呼ばれていることを知った。
そして、彼女に恋心を抱いていることも。
「あ、貴方あの時の泥棒さんね!」
「こんにちは、本日は本当に泥棒させにきてもらいましたよ?」
「ふふ、なにを盗みに来たの?」
「貴方を盗みにやってきましたよ、myレディ?」
「まぁ!是非盗んで下さいな」
その一年後に無事に2人で挙式をあげ、おしどり夫婦になったそう・・・
かくして、泥棒さんとお人形さんの恋のお話は終わり
めでたし、めでたし