6話 街探索?2
ーーーん?ここは、お店?
とりあえずボロボロなお店ですが気になるので入ってみましょう。
ドアを開けるとカランカランっとドアベルがなりました。
この外見からベルがあるとは思わなかったので少しびっくりしてしまいました。
店内に仮面やマスクといった今の私にとってものすごく必要なものーーー先ほどのようなことが起きないようにするための道具ーーーがドンピシャで商品として出されていました!
店内の陳列させられている仮面やマスクを見ていくととある真っ白なーーー黒子さんがつけるやつの色ちがいーーーマスク?のようなものに目が止まりました。
気になったので【スキル:真理の瞳】を使用するととても、とてもっ!嬉しいことが書かれていました。
どうぞっ!
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頭装備 カンペな仮面? レジェンダリー
頑丈+50 体力+25
自分が話したいことを強く思うと顔側にある白い布にペンを走らせるような音とともに
文字が映し出されていく。「!」や「~」さらに「( ^ω^ )」なども映せる優れもの。
持ち主とともに成長し続ける。
アクセサリーになっているが、頭装備として装備することも可能。
ただしその場合、装備した時にアクセサリーまたは頭装備と重なる場合は装備できない。
この仮面?はコミュ障の裁縫師が自分と同じように声を出したくない人や
コミュニケーションが苦手な人のことを思って作られた一品。
作成者がコミュ障なせいで一度も人前に出てないため名前が分からず、
かろうじて男性だということしかわからない。
さらに、珍しい機能もあるためレア度がレジェンダリーとなっている。
完全に才能の無駄遣いという無駄遣いが詰まった逸品である。
しかし唯一、ネーミングセンスという才能がない。
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!?こっ、これはっ!
なんてありがたすぎる能力なんですか!?しかもレア度が上から2番目のレジェンダリーですし!
はっ!ま、まさか!神は私にこれを使えというのですか!?
これは買うしかありません!3000Gで足りるかわかりませんがその時は速攻狩りでも行ってお金を集めましょう!
買うために店員さんを呼ぼうとして、絶望的に喋れないことを思い出し気分がどんどん下がっ「その仮面をお買い求めになられるんですか!?」てきませんでした。代わりに20代くらいの女性が出てきましたよ。ええ、ええ。
ともかく早く買いたいので勢いよく首を縦にふると、
「ああ、ありがとうございます!なにぶんこんな辺鄙なところにあるので客も現れず売れなくて困ってたんですよ~」
と、彼女は嬉しそうに言う。
「もしあとひとつ何か買っていただけたら二つ合わせて3000Gで売りますよ!どうします?」
まさかの全額だがなんとか間に合う!その値段で買うため、『隠密系や暗視のような効果があるものはないですか?』と、一か八かで喋ろうとしますがむなしく開閉する口からは空気が出るばかり。音は出ません。しかし、その動作のおかげで彼女は察したようで、
「ああ、喋れないんですね。じゃあ一度この仮面を貸しますね」
そう言って差し出してきた仮面を、ステータスの装備欄にセットするとゲーム補正で前が見えないはずなのに普通に見え、とりあえず『ありがとう』と念じてみると、ちゃんと映し出されているようで、いえ、いえと言ってくれました。
『隠密系や暗視のような効果があるものはないですか?』ともう一度念じると、
「う~んそんなのあったかな?・・・あっそういえばここら辺に・・・あったあった。はい、その条件に合うのはこの仮面だよ」
手渡された仮面を【スキル:真理の瞳】を使うと思わず、おぉと思いました。(この時、しっかりと仮面には『おぉ』の文字が。)
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頭装備 暗闇の仮面 レジェンダリー
器用+50 俊敏+30
65%気配を遮断する。70%自身の発する音を遮断する。
暗闇でも昼間のように見えるようになる。
暗いところではそれぞれ20%ずつ遮断する量が増える。
暗黒族が使うと、朝昼夜関係なしにどちらも100%になる。
アクセサリーになっているが、頭装備として装備することも可能。
ただしその場合、装備した時にアクセサリーまたは頭装備と重なる場合は装備できない。
顔全体を覆う黒色に目元は群青色になっている。
老若男女問わずに14歳の心を思い出すであろう一品。
これをつければ途端に心は悪役に!なるであろう。
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これも神様がわたしに使えと暗示しているに違いない!
ということで『即決で買わせていただきます』
「はーい。毎度あり~。また来てね?」
『もちろんです。ところでここから大通りまで行きたいのですが道を教えてくれませんか?』
「あっ、それだったらうちにある転送陣使う?」
『えっと、なんですかそれは?』
「えーっとね、あなたが今つけてる仮面を作ったおじいちゃんがね、「街まで歩くのめんどくさい!」って言ってつけたらしんだ。でその転送陣を使うと街の大通り近くの路地裏に飛べるんだよ!2つも商品買ってくれたからサービスで使ってもいいよ!」
それってネーミングセンス以外の才能以外の才能がすごかった人じゃないですか!
とりあえず、このまま自分で歩いても迷うこと間違いなしなので使わせていただきましょう!
『お願いします!』
「了解したよ!それじゃあついてきて」
そう言い店の奥へ歩いていく彼女の後を追って歩くと、一つの扉が見えました。
「ここだよ~」
扉の奥には石畳でできな部屋があり、その真ん中に転送陣と思われる魔法陣がありました。
「それじゃそこの魔法陣に乗ってね~」
『わかりました』
そして転送陣に乗るとこの世界に降り立った時のように、私の体は白い光に包まれーーー
「いつでも此処に来れるように、仮面に細工ほどこしといたから~、まったね~」
ーーー最後に素晴らしい爆弾をもらい、体がふっとしたと感じると同時にすでに大通りが見える路地裏に転移されてました。
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誤字脱字を見つけたら教えてくれると嬉しいです。
この話の主人公は興奮気味です。
書いてる筆者も楽しいです!