「え?青春てこんなんだっけ?」
桜が散る少し前くらいのこと。ある部屋の前にとてつもなく緊張している僕がいた。
「はー」
深呼吸で緊張を抑えドアをノックする。
「は〜いどうぞ〜」
部屋の中からすごくゆる〜い声が帰ってきた。
「失礼します!」
ドアを開け、一礼し、中に入る。
こうして僕の人生を大きく変えた異世界通いの高校生活が始まった。
--No.1「受験会場は・・・」
「・・・ヤバイ」
現実逃避に失敗してしまった、、、
「どうしよう、どうしよう、ヤバイヤバイヤバイ!」
中学三年生の後半にある期末テストのことそしてその後にある成績発表や学年での順位。
「思い出してしまった!」
全てが最悪な数字になっていることを、それはつまり行き先がない!あの時やっておけばよかったなぁなんて今になってすごく後悔している。でもそんなものは自業自得だ 後からならなんとでも言える。
だけど、、、
「高校行きたかったなぁ、もっと友達欲しかったなぁ、青春したかったなぁ〜」
すると「ピコン!」と音がしたパソコンを見るとそこには((一件のメッセージが届いています))と書かれていた。ついクリックしてしまう。((行くところがない?そんな時には遊佐倉学校に来てみないですか?))一瞬何が起こったか全くわからなくなった。
「ゆさくらがっこう?って!?ええ!?あの遊佐倉学校!?一年に一人しか入ることができないと言われている!?」
衝撃だった!だってありえないだろう!今まで数えきれないほどの事から逃げてきたやつが!?いきなり年に一人しか入れない高校が僕に!?
「ありえねぇ」
遊佐倉学校なんて本当にあったんだ、、、でも正直怖かった。ネットで探しても、全国の高校の紹介が載っているパンフレットを見ても学校名すら書いてないというのが実際だ じゃあなぜ僕も含めてそんな学校を知っているのか、それは受験シーズンに入って突然流れ出した噂を聞いたからだ。ある意味都市伝説かもしれない。いや誰かがついた嘘かもしれないでもそれはの噂がとにかくリアルだった。だから行ってみることにした。
「えーっと?受験会場は、って面接オンリー!?面接するとこは、、、ん?こんなとこあったっけな?」
そのメールには地図が貼られてあり面接会場らしき所にバツがつけられていた。その場所は今まで行ったことがない場所だった。そのまま上に流していくと日時が書いてありそこには3/16にちと、、、
「ええ!?明日じゃん!」
今は3/15日の午後11:30つまり明日だ。でもだからといってとくに持ち物もいらないようだからその日は寝ることにした。
突然目が覚めた。そしてすぐに支度をして中学校の時使っていた学ランをを着る。
「よし!」
自然と気合が入る。おそらくここで落ちたらもう行く当てはなくなるだろう。最後に場所を忘れるといけないから地図をコピーしてあとは面接会場に行くだけだ。
「思いのほか遠いな、まあ向こうの駅についたらすぐだからいいか」
面接会場には電車で行くことになった。歩いて駅まで行き電車に揺られながら考える
「「それにしてもよく考えたらおかしくないか?なんで自分のパソコンに送られてきたんだ?大体なんで僕のパソコンのメアド知ってるんだ?」」
考えれば考えるほど謎が多くなる。
「「まぁいっか、今更考えてもしょうがない流れでとはいえここまで来ちゃったんだし」」
僕は謎について考えることをやめて、面接のことを考えることにした。
「よし!着いた!頑張らなきゃな」
駅に着き地図を見ながらバツ印を目指して少し歩いた後高いビルの前に着いた。
「ここか、えーっと?案内人が中にいるって書いてあるな」
ビルの中に入って案内人を探してみる、プリントにはとにかく赤い人って書いてある。赤い人って、こんな曖昧な説明でいいんだろうか?間違えて話しかけてしまうってのも恥ずかしいし、と思ったけどあれ、、、だよな。僕の視線の先には真っ赤なローブを着て顔が隠れるくらい深くフードを被っている人がいた。
「あの、すいません貴方がここに書いてある案内人の方ですか?」
そう言って持っていたプリントを見せる。その人はプリントをしばらく見た後
「はい。私が貴方の案内人の(リエ・サルバン)と言います。宜しくお願いします。リエとお呼びください。」
女の方か声だけで判断するとかなり若い人だ。彼女は「此方へ」と言うと歩き出した。僕もその後ろについていく。まっすぐ歩き突き当たりのドアに入ると一瞬頭に激痛が走った。
「いてっ!!」
「すぐ慣れると思います。もう少し頑張ってください。」
「え?は、はい。」
いろいろと聞きたいことはあったけど今は面接のことだけをを考えることにした。そこから少し歩き緑色のドアの前にパイプ椅子が1つだけぽつんと置いてあった。
「このドアをノックした時点で試験開始となります。こちらの準備が整うまでそちらの椅子に座ってお待ちください。」
「はい!」
やばい、ここに来てめちゃくちゃ緊張してきた。2分くらいして隣のドアから案内をしてくれたリエさんが出てきた。
「こちらの準備が整いましたので自分の好きなタイミングでノックをしてください。」
「分かりました。」
下手に時間を伸ばすよりも早めにやって早めに終わらせたほうがいいと思いドアの前に立つ。
「はー」
深呼吸で緊張を抑えドアをノックする。
「は〜いどうぞ〜」
部屋の中からそごくゆる〜い声が返ってきた。
「失礼します!」
ドアを開け一礼した後にはいる。
「さ、三里中学校から来ました!柔風優です!宜しくお願いします!」
緊張のあまり最初っからどもってしまった。もっと練習しておけばよかった。僕の前には二人の女性がいた、赤い髪のショートの人とピンクい髪のロングのひとどちらも僕が今まで見たことがないくらい綺麗な人だった。
「柔風さん?」
「・・・」
「柔風さーん!」
「は、はい!」
「どうぞお座りください。」
僕は失礼しますと言いながら椅子に座った。「「しまったついつい目の前の美女さんに見とれてしまっていた!今ので印象悪くなったりするのかなぁ。」」そんなことを考えていると赤い髪の人が口を開く。
「では、最初の質問です。柔風優さん貴方は人間ですか?」