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アマリスの奇跡  作者: 及川 莉奈
二章 アマリスの乙女祭
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抑えられない気持ち

ルーク視点です。






古びた本の香りが漂う書架の中で

一人残されたルークはため息をついた。


「何やってんだ。俺……」


さっきは危なかった。


近くに座って仕事の話をしているところまでは良かった。


しかし、エレノアが黙った瞬間

触れた肩から熱がこみ上げた。

するとどんどん意識されていった。

エレノアから香るハーブの香りや

陶磁器のように透明感のある白い肌に作られた

長い睫毛の影

真っ直ぐな赤い瞳

月光のように光り輝く銀色の髪

全てが優雅で触れ難いほど高潔で美しかった



幼い頃の彼女も美しかったが、

今はそれ以上だ。




鍵をかけたはずなのに、

鍵穴から漏れ出す想い。




守るって決めたのに……

いつか殺さなければならない。


そんな矛盾をどうすることもできない。

エレノアを好きな気持ち。

王子として与えられた王国を守る義務

どちらも今の自分には選べないのだ。



しかし、

それでもこの想いは抑えられそうになかった。








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