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明日は  作者: 白い花びら
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お風呂

 お風呂に浸かってから、毛繕い。

 乾いた毛はふかふかでやわらかいのに、ぬれた毛は尖って固い感じがする。

 タオルがないので乾いた草でごしごしこすると少し早く乾く気がする。お腹やしっぽはさわらせてくれないけど頭や背中は任せてくれるから子ども達のお世話をせっせとする。


 今日は北狐兄弟と未来と逢未をお風呂にいれた。猫の姉妹はお風呂嫌いなので、ここにはいない。あの子達は綺麗好きで毛繕いは頻繁にしているからきっとだいじょうぶだろう。

 時々ブラッシングしたりなでながら、毛艶や皮膚を確認させてもらっている。


 ここは自然のお風呂。

 かすかに硫黄の香りがする。


 山の中で見つけた源泉はもくもくと煙を上げて熱かった。

 そこからたどると、川にたどりつく前にお湯は土のなかにしみ込んでしまう。

 山の中で多少不便だけど、そこに大きな穴を掘りお風呂を作った。


 その後、あちこちからお湯のにおいがある場所を教えてくれる声が聞こえるようになった。

 温泉が皆になじむに連れて、変なにおいの場所が温泉の臭いがする場所に変わったのだ。

 試しに、掘ってもらうと、1メートル程で源泉がしみ出してきた。


 せっかくなので、便利に仕えそうな場所をいくつか選んでさらにお風呂を作った。

 周りの草を刈り、風の通る屋根のある小屋を作り干し草を積む。

 平らな岩を並べる。日が当たると岩が暖まって体を乾かすのに丁度いい。


 川近くにも作れた。そこは温度調節もできる。ぬるめのお湯が好きな私は、子ども達ともっぱらそこを利用している。


 温泉なので朝でも夜でもいつでも使い放題。

 贅沢だなあとおもう。


 教会の皆も入れてあげたいな。


 そもそも、私がこの国でやっていることはみんな教会の暮らしを豊かにしたくて勉強したことだ。


 お金がなくても、少しのお金で買った種がおいしい野菜になる畑。どんどん増えるハーブはお気に入りだった。

 肥料だってお金がかかるから、自分で堆肥を作った。

 虫に食べられていても、採りたての野菜のかおりや濃い味は甘くて美味しかった。絶対身体にも良い。

 病気にならないように、健康になるための本だっていっぱい読んだ。医食同源はあると思う。

 

 本当はずっとみんなと一緒にいたかった。

 お金をかけない生活が出来たら、離れて仕事をしなくてもいいんじゃないかと真剣に考えていた。

 拓が遠くに行ってしまうことが決まってしまって、間に合わなかったけれど。



 「ユウ、もういいよ。」

 あ、身体を乾かすのを手伝っていたんだっけ。


 濡れてぴったりと身体にくっついていた毛は大分ふかふかになっていた。

 気まぐれに銀ちゃんがやってきて乾かしてくれるときはあっという間だけど。今日はいない。

 このごろ銀ちゃんは遠くまで遊びにいっているのか、時々しか帰ってこない。

 寂しい気持ちは忙しさで紛れているけれど、寂しい。

 子ども達がいてくれて良かった。



 お日様に暖めてもらいながらのんびりする子ども達。

 冬の間は頻繁には入れられないなあと思う。

 暖房がきちんと確保出来れば、来年は大丈夫かな。


 「ユウの身体は毛がないから寒くて弱いけど、お風呂の後にすぐ乾くのはいいね。」

 「ボク達の毛も、服みたいに脱いで洗って乾かせると良いのにね。」

 「ボクの毛半分あげたいなあ。あったかいよ。それで、毛繕いいっぱいしてあげる。」

 「ボクも!」


 日の光に照らされてピカピカの毛。

 風に吹かれてふわふわゆれる。

 

 大丈夫。ちゃんと元気に育っている。

 楽しそうな会話を聞きながら、お風呂に浸かる。


 私の元気はいつも誰かがくれる。

 子ども達のためなら凄い力も湧いてくる。


 日に焼けた腕。畑仕事でついた筋肉。

 力こぶを作ってみたら、子ども達が不思議な顔をしていた。

 

 



 


 

 

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