七十七番槍 胸張って切腹!
最期までカッコ良く!
そんな逸話です。
家来のために死ぬ!
凄い人ですわ~。
1582年。
織田信長は更なる領地拡大を狙い、毛利家の家臣である備中高松城を攻めるために豊臣秀吉を派遣した。
しかし、その最中に本能寺の変が勃発。
秀吉は、いち早くこの戦を終わらせて信長の敵をうちたいと考えた。
そこで、毛利家と和睦することにしたのだが、その条件は備中高松城主、清水宗治の切腹だった。
切腹すれば、城兵の命は助ける。
秀吉からはそう言われた。
「宗治様!あなた様が腹を切ることなどありません!織田と徹底抗戦しましょう!諦めなければ、必ずいつか…!」
「…いや。もうこの城は水没し、兵糧すら入らない。私一人の命で皆が助かるのなら、これほど嬉しいことは無いではないか!」
もう決断はしている。
そう言った口調で、あえて笑ってみせた宗治。
その顔を見て、家臣は涙した。
「宗治様…。俺たちのために…」
もうそれ以上宗治を説得することはなかった。
「秀吉!私は、毛利家と大切な家来のために腹を切る!」
宗治の思いは秀吉に伝わった。
「あやつ…。素晴らしき決断じゃ!感謝する!」
秀吉は宗治に豪華な料理とお高いブランド物の酒を送り、感謝の意を示した。
宗治は、水攻めの被害を受けていない部屋に家臣と家族を呼び集めた。
「明日私は腹を切る!この料理は、悲しみの中の一時の喜びとして、有り難く頂こう!皆のもの!最後の晩餐だ!」
カチン…。
集まった全員と杯をぶつけ、宗治は酒を飲み干した。
翌日。
水の引かない城周辺。
静かな空間の中に、豪華に飾られた船で一人漕ぎ出す宗治がいた。
船を漕ぐ水の音だけが、辺りにこだまする。
その静寂を破るように、宗治は立ち上がり、そして歌った。
「川船を止めて逢瀬の波枕、浮き世の夢を見習わしの、驚かぬ身ぞ儚き…。さらば!」
刀を抜き、十字に切腹した。
宗治の決断は、主君である小早川隆景をも涙させたという…。
サブタイ気づきました?
宗治×胸張る
ただのダジャレ。
姫虎さんに16枚挿し絵の宿題を出してから出かけます。
なので、帰ってきたら大分挿し絵を入れられると思います。
まぁ、やつが仕事すればですが…。