六十八番槍 一ノ谷の鵯
由佳
「大河ドラマの影響でしょうか?今回は戦国ではないんですね」
晴美
「鎌倉時代…。正直あんまり知らないんですよね…」
乙葉
「作者さんもあんまりどころか全く知らないので!」
由佳&晴美
「はぇ!?」
乙葉
「何で書いたんでしょうね…。作者さん、義経大嫌いなんですけど…」
晴美
「えぇ~…」
1184年1月。
平家討伐のために京に攻め入った源義仲。
しかし、市民に乱暴し米を奪い街に火を放ち…。
これでは源氏の評判は下がってしまう。
そこで、源氏の代表である源頼朝は弟の源義経を派遣し、義仲を討ち取った。
しかし…。
すぐに平家が攻めてきて、一ノ谷に布陣した。
「さて、どうしたものか…。一ノ谷は背後が崖で守りが堅いぞ…」
総大将の源範頼が軍議を開いた。
「なら、逆に言えば逃げ道が無いということでしょう」
自信有り気に副大将の義経が言った。
「ほう…。なら、挟み撃ちだな。わしが 率いる5万6000の兵が東から、義経の2万の兵が西から平家を攻めれば逃げ道はなくなるぞ」
「ならそれでいきましょう」
範頼の提案にすぐに了解した義経だった。
翌日。
義経は2万の兵を率いず、70人の手勢だけを連れて平家の陣の後ろにある崖の上に陣取った。
「義経様!軍議と違いますぞ!早く本隊と合流しなければ作戦が…!」
義経の家臣が注意を促した。
「なぁ…。この崖を駆け降りたら平家の連中ビックリするかな?」
唐突に義経が言った。
「いや…。ビックリというか…無理ですよ?」
「ほれ見ろ!鹿が降りている!なら、馬にも行ける!」
「いや…無理だから!ホントに!」
「行くぞ!怯むな!我に続け!平家をビックリさせるのだー!」
義経は自ら先頭に立ち、70人の手勢を連れて傾斜60度の崖を駆け降りた。
俗に言う「鵯越え」である。
「嘘だろ!?源氏の奇襲だー!崖の上だーっ!」
貴族と化していた平家の武士はまともに戦えず、一目散に逃げ出した。
わずか70人で平家を打ち破るという快挙を遂げた義経だった。
義経は2万の兵を置き去りにして軍議を無視して勝手に突っ込んだのです。
この後さらに身勝手極まりない行動を続け、兄の源頼朝との溝がどんどん深まっていきます。
朝廷とくっついたり…。
しかも二回。
それじゃ平家と同じなんですよ…。
やるなってことばかりやるから兄に討伐されるんですよ!
周りの意見を無視して無茶するのが義経と言う武将なんですわ。
頑張って戦国時代出てみました。
大河ドラマも「平清盛」ですのでね!
気まぐれ鎌倉時代でした!