五十三番槍 柴田勝YEAH、散る
晴美&乙葉
「由佳先生!誕生日おめでとうございます!」
由佳
「ありがとうございます!晴美ちゃん!乙葉ちゃん!」
乙葉
「1日遅れたのは、別に作者さんが忘れてたとか、これ書き出したのが12時で間に合わなかったとか、そんなんじゃないですよ?」
晴美
「先生はいくつになったんですか?」
由佳
「25歳になりました!」
乙葉
「(磯野時空…)」
1583年4月21日深夜。
「かかれっ!」
賤ヶ岳の戦い。
柴田勝家と羽柴秀吉の戦いである。
ここで一人悩み続ける男がいた。
前田利家である。
「俺は柴田軍だ…。勝家は昔から仲が良いし、娘の麻阿がいる。しかし、秀吉も家族ぐるみの付き合いで昔から仲が良い。しかも娘の豪姫が…。どうすれば…」
戦が始まった。
「我ら!賤ヶ岳の七本槍なり!」
七本槍の活躍もあり、勝家はどんどん不利になる。
結局、利家は動かなかった。
そして正午。
ついに勝家は敗走した。
「……勝家を、守れ…」
利家は勝家の敗走を手助けしたが…。
「いたぞ!柴田軍だ!討ち取れ!」
羽柴軍の追っ手がくると…。
「俺の仕事は終わった…」
羽柴軍に服従した。
敗走中、勝家は利家の家に寄った。
「………」
何も話そうとしない利家に、勝家は話かけた。
「昔は楽しかったなぁ。酒呑んでわいわい騒いで…。お前も苦労したもんなぁ。浪人になっても諦めず…」
戦の話はしなかった。
ただただ昔話、思い出話を語った。
そして最後に付け加えた。
「麻阿は解放する。わしも全力で戦うからな!さらばだ!利家!」
そう言って去っていった。
古くからの親友としての勝家は、これが最後となった。
北ノ庄城に帰った勝家だったが、息つく間もなく城を包囲された。
包囲した武将の中には利家もいた。
勝家は、80人の家臣と妻のお市を招集した。
「猿に負けたのは無念だけど、負けたのだからしかたない。明日、この世に別れを告げようぞ!」
そう言って宴を催した。
「ははは!呑め呑め!」
わはははは!
その宴は、とても賑やかで華やかだった。
そして翌日。
「市、お前は逃げよ!秀吉のもとで生きよ!」
「嫌です!あの猿のもとで生きるなら、死んだ方がマシです!私も死にます!」
市も勝家と運命を共にする決意をした。
「ただ、娘たちは…外へ…」
市と前の夫である浅井長政との間に生まれた三人の娘は城から出された。
「麻阿…お前もだ…!」
利家との約束通り、麻阿も城から出された。
そして、羽柴軍と一戦交えた後…。
「市…。すまぬ…!」
「勝家様…!」
勝家は市を刀で突いた。
そして…。
「夏の夜の 夢路儚き 跡の名を 雲居にあげよ 山ほととぎす」
短くて儚き夏の夜の夢。
それと同じように儚い人生を送ったわしの名をはるか遠くにいる誰かに伝えてくれ。
山ほととぎすよ…。
辞世の句を読んだ。
そして天守の窓辺に立ち、羽柴軍の方を向き大きく息を吸い叫んだ。
「我が死に様を後世に伝えよ!!」
そして勝家は十字に腹を割いて五臓六腑を掻き出すという、武士の最も名誉な切腹をして果てたのだった。
切腹の正しいやり方。
まずお腹を横に切ります。
その後縦に下から上へと切ります。
中身出します。
全て出来ればあなたは武士として名誉です!
勝家はこれをやり遂げました。
スゴいですね~…。
因みに、市は秀吉をまさに「死ぬ程」嫌っていたらしい…。
ホントに死んだ…。
利家だの勝家だのヤヤコシヤ…。
昨日12月26日は徳川家康の誕生日でした!
忘れてました…。