六番槍 日本一の出世人
今回はあの天下人のあのホトトギス殺す人との出会いです。
諸説あるうちの一つを紹介します。
ここは駿河は今川領土。
各地を放浪した後、今川家の家臣の松下之綱に仕えた男がいた。
木下藤吉郎。
後の豊臣秀吉である。
「ちっ…!何だよあいつ!浪人だったくせしていい気になりやがってよ!」
藤吉郎が優れた人間だったため、周りの之綱の家臣は秀吉が嫌いだった。
「之綱様!藤吉郎のやつ、調子乗ってると思いません?」
家臣の一人が之綱に言った。
「ああ。そうだな。当然今回も出世は…」
「あいつに出世は勿体無いです!」
才能が有りすぎたために、出世コースから外された藤吉郎だった。
そんなある日…。
「おい藤吉郎!尾張まで甲冑買いに行け!」
之綱から藤吉郎に命令が出た。
藤吉郎は逆らわず、尾張まで行った。
「俺はこのまま之綱のもとにいるべきなのか?それとも、尾張には信長とか言うすげー奴もいるって噂だ。いっそのこと…」
考える藤吉郎。
答えはすぐに出た。
「…甲冑代で服を買おう!そして信長に会おう!甲冑代はそのうち返せば問題ない!俺出世してーよ!」
藤吉郎は、甲冑代をくすめた。
「そちが藤吉郎か?」
藤吉郎、只今信長と面会中。
「は、はい!藤吉郎です!」
「ほう…。猿みたいで可愛いな…。採用!」
「ありがとうございます!」
こうして、藤吉郎の新しい道が開け、閉ざされた出世コースも再び開けた。
「くそっ!藤吉郎帰ってこねー!俺の甲冑はどうなるんだよ!」
何も知らない之綱だった。