五百三十七番槍 好物は独り占め!っていうわけではなくて…
姫路城の入城料がすっごい値上げされるようですね。
皆さん値上げ前に是非!
一見の価値ありです!
私は姫路市民なので値上がりは今のところ他人事として見ていられます…。
播磨国、姫山に美しく佇む姫路城。
その白く堂々とした姿に惹かれる人は数知れず。
姫路城をこの姿に改築したのが、池田輝政であった。
豊臣秀吉や徳川家康と言った天下人から信用され、関ヶ原では毛利軍の追撃に備えるために主戦場からは最も遠いところに布陣した武将である。
つまり、家康の背後を任された程に信頼されていた。
そんな輝政だが、好物が一つあった。
それがセリ。
「えー、セリって独特な香りがあってあんま美味しくないじゃないですかー」
「バカ言え!そのクセが強いのがいいんじゃないか!この高貴な香りがわからんとはまだまだだねぇ」
家臣とそんな話をしながら、輝政にはふと思いついたことがあった。
「そうだ!領内のセリは採取禁止にしよう」
「そんな横暴な…」
輝政の一言により、領内のセリは採取禁止令が発布された。
しかし、不届き者はどこにでもいるようである。
「輝政様!セリを無断で採取している輩をとっ捕まえました!」
家臣が輝政の前に縄で縛られた男を突き出した。
輝政は男に問う。
「ほう…。お主、そのセリを盗んでどうするつもりだったのか?」
「お殿様が好きなセリ…。どれほど美味いのかどうしても気になってしまいまして…。これから食べようかと思っておりました…。」
「なるほど。お主は転売ヤーではないのだな?」
「そんな…!滅相もございません…!」
「なんだ、ただのセリ好きな男じゃないか。同士じゃん。逃がしてやれ。それにこいつが採ったセリ、ちゃんとセリだ。余程好きなんだな!」
そう言って輝政は笑った。
「ちゃんとセリ…と言いますと?」
「いや、実はセリには素人だと判断が難しいほどよく似た毒草、ドクゼリっていうのがあってな。ソクラテスの処刑にも使われたほど強力な毒があるんだ。そんなもの採ったら大変だから、いっそのこと領内のセリは採取禁止にしたんだ。毎年毎年、何人かが犠牲になってて、セリ好きとしては心苦しかったんだ」
「はい…。拙者、野草の見分け方は自信があるんです…!」
「よし、今回は無罪としてやる。でも、禁止は禁止。次はダメだぞ?」
「ありがとうございます!」
そう言って輝政は盗人を見逃してやったのだった。
知らない野草は食べちゃダメ。
触感、匂い、特徴をしっかりと把握して、少しでも疑わしいなら捨てること。
山菜採りの基本を教えてくれる輝政だった。
池田輝政のセリ大好きな逸話でした。
私も山菜採りとかやるので色々と事情がわかる逸話でした。
普通に好物だから独占したかった説もあるんですが、輝政がそんなに性格悪かったら嫌だなっていう私の願望と、ドクゼリの危険さは把握してるので今回はこっちの説を採用です。
野生のセリは栽培品より香りが強くなるので、余計に好き嫌い分かれるんですよね。
この泥棒もよっぽどセリ好きだったんでしようね。
ドクゼリとの見分け方はいくつかあるのですが、慣れるまでは1人で採るのは控えたほうが無難です。
さて、前書きでも言いましたが、姫路城が値上げされます。
2倍以上に。
興味がある方は是非どうぞ!
私もよく行くので、見所とかは案内できるかと思います!なんでも聞いて下さい!
かつて書いた姫路城巡りの時より知識も深まっております。
感想諸々常にお待ちしております!
よろしくお願いします!