四十八番槍 餌兵には食らうなかれ
今日、ミュージカル「阿弖流為」を見ました。
ミュージカルが好きな人がいるのが分かりましたよ!
面白いもん!
太鼓カッコいい!
このアテルイ、実在した人物らしいです。
逸話の一つでも書こうと思ったら、あんまり詳しいことが分かってない人で…。
逸話も何もあったもんじゃありませんでした…。
てな訳で、今回も戦国時代です!
「美濃を統一だ!そのために居城を変えたい!」
そう言ったのは、尾張を支配する織田信長。
美濃を攻略するために、居城の清洲城から引っ越したいと考えた。
しかし、家臣たちは反発した。
確かに、引っ越しは楽ではない。大変なことである。
だが、反対の理由はそこではなかった。
「信長様!引っ越し先が二宮山とは!一体何故ですか?あのような場所、とても住めませぬ!」
家臣はそう言い張った。
引っ越し予定の二宮山は、生活するのに支障をきたすほどの地形。
とても住めたものではない。
ましてや、清洲を捨ててまで行きたくない。
そこで信長は…。
「そうか…。なら、小牧山ならどうだ?川もあるし、二宮山よりは便利だぞ?」
そう提案した。
すると、家臣たちはそれを快諾。
さっそく引っ越し準備を始めたのだった。
「ふふふ…。狙いは最初から小牧山よ!二宮山などには住めぬからな!」
なんと、信長は引っ越しに反対する家臣たちを動かすために、あえて最初に厳しい場所を示していた。
その後に妥協案を出せば意見は通り易い。
見事に家臣の心を操ったのだった。
孫子に曰わく、「餌兵には食らうなかれ」。
敵の囮には攻撃してはいけない。
逆に言うと、囮を攻撃させることが出来れば有利になるってことですよね!
今回の場合、囮は「二宮山の案」。
こっちを攻撃(批判)させることにより、本命の小牧山の案には反対意見が出ないようにする。
不満の内容を、「引っ越しが嫌」から「引っ越し先が嫌」にすり替えたわけです。
信長は凄いです!
孫子の兵法書、現代でも活用できますよ~!
あれ全部覚えて使えれば、相当凄い人間が完成するのでは…?