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五百二十七番槍 菓子屋の治水工事

今回は江戸の治水工事について。

個人的に水道の歴史などは非常に興味あります。上下水道どっちもです。


大学でそういうのを学んでいた関係です。


資料集めで色々なサイトを眺めていたのですが、神田上水について調べてるだけで楽しくなってきてしまいました。

「うおおおおぉぉぉぉ!!我こそは三河大久保党三十六騎!大久保忠行!」


三河で起きた一向一揆鎮圧のため、徳川家康率いる軍勢の中で忠行は槍を振るっていた。


しかし、この戦の最中に忠行は敵の鉛弾を腰に受け、落馬。


満足に歩くことができなくなり、武士としての道は閉ざされた。


「家康様…申し訳ございません!この足ではもう、家康様のために戦うこともままなりなせん。拙者は武士を引退致します」


家康の前で頭を下げる忠行。


「槍を振るえないなら、別のやり方でワシを支えてくれはせぬか?お前は菓子作りが得意だったろう。是非あれを戦場でも食べたい!力を貸してはくれぬか?」


「家康様!はい!喜んで!」


こうして忠行は家康に菓子を作る菓子司という役職に就いたのだった。


家康は忠行が作る菓子が好物となり、とりわけ餅を使った菓子は三河餅と呼ばれ特に好んだ。


「家康様、作った私が言うのもあれですが…毒味はさせなくてよろしいのですか?」


「構わん構わん。お前が作ったものを疑うわけが無いだろう」


家康は献上された餅は毒を疑いまず口を付けることはなかったのだが、食べたのだった。


忠行は三方ヶ原の戦いは免除される代わりに菓子を献上するよう命令されるほど家康の胃袋を掴んでいた。


それから10年ほど経ったある日。


「上水…ですか?」


「そうだ、井の頭池から神田や日本橋まで水道を引くのだ!」


家康から上水工事の命が出た。


当時の江戸は人口が増加し始め、飲み水の確保が課題に上がっていたのだ。


「わかりました、すぐにとりかかりましょう」


そういうと忠行はすぐに着工し、なんと3ヶ月ほどでこれを完成させた。


井の頭池、妙正寺池、善福寺池からそれぞれ湧き水を取り、大洗堰でせき止めて各方面へ配水する。


日本最古の上水「神田上水」がここに誕生した。


この上水は1898年まで使われることになる。


「忠行!よくやった!お前に名馬で知られるこの山越を授けよう!」


「ありがたき幸せ!」


「それともう一つ!お前に新しい名を授けよう!『主水』だ!」


「もんど…ですか?」


「普通は主水と書いて『もんど』と読むが…お前が作ったのは上水だ。水が濁ってしまっては一大事。そこで、濁らぬよう『もんと』と読む!今後は大久保主水(おおくぼもんと)と名乗るがよい!」


「ありがとうございます!!」


これ以降、主水の子供は歴代主水の名を受け継ぐと同時に、菓子司として江戸幕府を支えていくことになるのであった。

大久保主水の逸話でした。

ちゃんと言うと、神田上水の基礎を作った人です。


主水が作った上水が発展して神田上水となりました。


魚を洗うな、洗濯するな、水浴びをするな、用を足すなと厳しく管理されていたようです(当然ですが)。


この上水は1898年に浄水場が作られるまで、ずっと使われていました。

上水とは言っても湧き水を引っ張ってきているだけで特に処理していたわけではないので、ゴミの除去とか大変だったようです。


コレラの流行で上水の安全性について問われたようですが…。


因みに大阪には太閤下水といわれる豊臣秀吉が整備した下水道があり、こちらは現役で使われております。


治水は都市を作る上で非常に重要になってきます。

歴史を調べてみるとちょっと面白いですよ!


以上、歴史好きかつ水道好きが熱く語る後書きでございました。

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