表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
586/608

五百二十五番槍 行き先を決めた雪合戦

3ヶ月近く放置してしまった…。

年度末は…察していただけると幸いです。

社会人の辛いところです。


本当は冬の間に書きたかった逸話です。

気付いたら桜も散ったそうじゃないですか。

私のいる北海道はまだ雪降りますが…。


久しぶりの執筆です!

いつも通り行きましょう!

とある年の冬、雪の積もった昼下がり。


中国の毛利家では2人の子供が雪合戦をしようと言い出した。


後の小早川隆景と、後の吉川元春である。


二人はお互いに仲の良い4人の友達を連れてきて、5対5で雪合戦を始めた。


そこにたまたま通り掛かったのが当主の毛利元就。


「雪合戦か。子供は風の子、寒いのによくやるなぁ。どれ、二人がどう戦うか、ちょっと隠れて見ておくとしよう」


元就は子供たちの遊びを遠くから見守ることにした。


「いざ尋常にぃ…」


「勝負!」


試合開始の掛け声と共に、両チーム一斉に雪玉を投げる。


「くらえ!ウルトラスーパーファイナルスノーボールシュート!」


元春チームは手当たり次第に雪玉を投げ、さながら弾幕のように雪玉を繰り出す。


「こっちも反撃だ!ミラクルスーパーデラックスアルティメットビーム!」


それに応戦する隆景。


どちらも果敢に攻めるが、案外試合はあっさりと終わってしまった。


「ひぇぇ、バタンキュ~…」


元春チームの勢いは強く、そのまま隆景チームは押しきられてすぐに敗北してしまった。


「タンマ!待って待って!もう一回やろう!作戦タイム!相談するから5分待って」


これに元春も応じ、再戦することとなった。


「じゃあもう一回!いざ尋常にぃ」


「勝負!」


再びゴングが鳴らされた。


「おや?」


その様子を見ていた元就は、一戦目と明らかに隆景の戦いかたが変わっていることに気付く。


戦線で雪玉を投げているのは3人だけ。


あとの二人は後ろで控えている。


当然、多勢で勢いのある元春チームはそのまま前進し、隆景をじりじり追いやっている。


「なんだなんだ?どういう作戦かと思ったら逃避行か!くらえ!ファイナルダイナミックギャラクシーアタック!」


また元春の圧勝かと思われたその時だった。


「今だ!かかれー!」


隆景の掛け声で飛び出したのは、控えていた二人。


元春チームが正面の3人に気を取られてるうちに、両側面へと回り込んでいたのだ。


「なっ!?しまった!」


「深追いしすぎにはご注意を。いっけー!スリーウェイミラージュ超絶ファイナルアルティメットキャノン!」


この作戦により、隆景チームは逆転勝利を納めた。


「よし!もう一回!」


「待て待てお前たち。それぞれ一勝ずつしたんだ。もうここまでにしとけ」


もう一戦と意気込む子供たちを丸め込む元就。


「お前たちの戦いかたを見ていたぞ。中々に良かった。お前たちが将来大きくなったら、二人を先鋒にしよう。北方の敵は知略で戦うことは少なく、武勇が物を言うから元春に任せる。南方は外国船が頻繁に往き来してるし人の流れが活発で、処世術が非常に大切になる。南は隆景に任せよう。中央は我が嫡男、隆元がやるから支えてやってくれ。」


こうして北の吉川家には元春が、南の小早川家には隆景が送られ、毛利両川が完成したのであった。

小学生が使いそうな必殺技のボキャブラリーが尽きたのがなかなか悔しかったです。


さて、毛利家の未来を決めた子供の遊びの逸話でした。


脳筋の元春と知略の隆景って印象を強くする逸話です。


どっちも優秀だったからこそできる配役だったのかなーと思います。

愚将じゃどっちに置いてもダメですからね。


雪合戦一つ見て適材適所を判断する元就は名将ですし、同じ人数を秒殺する元春も名将ですし、一度負けたあと即座に対処法を思いつき実践する隆景もまた名将です。

人事って大事。


さて、まだまだ書いてなかった間に逸話のストックできたのでこれからまた頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ