表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
575/610

五百十四番槍 火起請

信長公記を読んでいるのですが、序盤で「織田信○」って名前の人がラッシュのごとく出てきて物凄く混乱しております。


その都度調べるのであるで進まないと言う体たらく…。

織田信光…織田三位…織田信房…その他大勢の織田さん…。


誰ですかあなたたちは…となっている現状です。


でも読んでて楽しいですよ!

まだ尾張がいくつもの勢力に分かれ争いをしていたころ。


織田家家臣、織田信房のさらに家臣、甚兵衛という男と、池田恒興の家臣の左介という男が言い争いをしていた。


実はこの二人、普段は仲良しだったりするのだが。


「左介!てめぇ俺が清州に年貢を納めに行った隙に盗みに入ったな!」


「うるせぇ!しらねーよ!証拠はあんのかよ!」


「俺の女房がお前から刀の鞘を奪ってんだよ!まだしらばっくれるつもりか!」


左介が甚兵衛の家に盗みに入ったらしい。


結局この言い争いは決着がつかず、裁判となった。


神社にそれぞれの奉行衆が集まり、いざ裁判の開始。


しかし、この時代の裁判には正当性なんてものは存在しない。


「決着は火起請によってつける」


そう言い渡された。


火起請とは、熱した鉄の棒を持って少し離れたところにあるゴール地点まで運べるかを見る物で、途中で落とした場合は落とした者の発言は嘘だったとして扱われる。


両者運べたり、両者落とした場合は火傷がより軽傷な方の勝ち。


恐ろしい裁判である。


先攻は左介。


「俺が正しいことを証明してやるぜ!見てろよー…あっつ!!!」


左介は即座に棒を落とした。


これに焦った池田恒興陣営。


みずからの家臣の不始末をもみ消すように、鉄の棒を奪い取って隠した。


このままでは左介が負けて成敗されてしまうので、それを防ごうとしたのである。


当然、甚兵衛のいる織田信房陣営からは抗議があがる。


ついには両陣営槍を構え、まさに一触即発となった。


そこに救世主が現れる。


鷹狩り帰りの織田信長だった。


「なんだなんだ?何の騒ぎだ?みんなして槍やら刀やら持って大勢集まって何をしている」


信長は、双方からこれまでの経緯を聞いた。


「なるほどなぁ。それで火起請か。で、鉄の棒はどれくらいまで熱したんだ?ちょっと見せてくれ」


すると、審判が鉄の棒を焼きはじめ、真っ赤になったころに取り出した。


「このくらいキンキンに熱しました」


「よしわかった。これをこの信長が持てたら左介、貴様の言い分は嘘であったということで成敗するぞ。いいな?」


そういうと、信長自ら鉄の棒を受け取った。


「あっつ!だが持てる!持てるぞ!」


そして3歩ほど歩いてゴールの棚に置いた。


「ふん、できるじゃないか。ちゃんと見ていたな?」


こうして左介を成敗させたのだった。

最初に注釈です。

織田信房って織田家家臣ではありますが別に織田家とは全く関係ないそうです。

こういうトラップがあるのでなかなか読書が進まないのですよ…。


火起請って去年の真田丸でも出てきたのでそれで知った方も多いかと思います。

私もその一人ですから!(真田丸では鉄火起請と言ってました)


信長自身もあの棒を持ったようです。

で、見事耐えて運びきったと。

…本当に?

溶けたガラスでさえ一瞬すら触れなかったですよ?(体験談)


しかし池田恒興、なかなかに汚いですね。

当時は織田家重臣としてやりたい放題だった面があるようで、その流れを受けてるみたいです。


しかし信長には通用しなかったと…。

信長はなんでも自分でやってみるタイプのひ人なので、ここでもその性格が出たようです。


8月11日に行く場所がなんとなく決まってきました!

名古屋城、清州城、岩倉城辺りを1日で回ってきます!

小牧長久手の公園は諦めです。


信長関連の遺構を見るのは本能寺依頼ですし、城は初なので楽しみです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ