四十六番槍 民に慕われし戦国武将
晴美
「おっ!今回はあの名刀を持つあの武将…!」
乙葉
「雷切ですね!私、この武将好きですよ!」
由佳
「東の忠勝、西の…?」
晴美&乙葉&由佳
「「「宗茂!!!」」」
由佳
(スマホって便利ねぇ!)
九州、柳川城。
ここで籠城戦が行われた。
城に籠もったのは関ヶ原の戦いで西軍について敗走した立花宗茂。
攻めているのが東軍の加藤清正である。
城に籠もった宗茂に対して、清正は激しい攻撃は仕掛けなかった。
「朝鮮出兵のときに、私はあなたに命を救われた。あなたはまさに日本軍第一の勇将!どうか…どうか開城してはいただけませぬか!?」
清正は、必死に呼びかけた。
宗茂を攻撃したくなかった。
自分の命を救ってくれた宗茂を。
すると…。
「清正の願いなら…。城を…開けましょう!」
そう言って、宗茂は開城した。
城門を出た宗茂は驚いた。
たくさんの農民たちが、両腕を大きく広げ、馬に乗る宗茂の進路を塞いでいたのだ。
「なっ…!一体どうしたというのだ!?」
宗茂が聞いた。
「…お殿様が…!お殿様がお城を開ける必要はありませぬ!どうか、お城にお戻りくださいませ!」
それは、宗茂を慕う民の声だった。
宗茂は馬から降りた。
そして…。
「ここを血で染めるわけにはいかないだろう。皆のために、城を開けるのだよ!さあ、道を空けておくれはせぬか?」
宗茂は優しく農民たちに語りかけた。
「うぅ…お殿様ぁ…!どうか、ご無事で…」
農民たちは涙を流しながら、宗茂の進路を開けた。
こんなに民に慕われた武将も珍しいかも!
殿のためなら!って、普通家臣がやることですね。
朝鮮出兵の恩もあり、清正との戦いは小競り合いだけで終わったみたいです。
恩は売っとくべきですね~。