四百九十六番槍 熊本城築城秘話
小説を読み返すの大変そうだなー、サブタイトル見れば何の逸話書いたか思い出すだろう…と思ってたんですが…無理でした!
もっとわかりやすいタイトルつけろよ!って過去の自分に言ってやりたいです。
仕方なかったんだ…こんなに続くと思わなかったんですもの…。
以前「面白い歴史番組知りませんかー」と聞いたところ、親切な読者様から感想で一つ番組を教えていただきました。
城の特集をしてる番組なのですが、それ見ながら「築城時とか攻城戦とかにも逸話あるよなー」とぼんやりおもったのです。
なんか新しい突破口が開けた気がしました。
いやぁ、書いててよかった!読者様には心から感謝です!
加藤清正が指揮を執り、熊本城が築城されている最中の話。
普通の人が3人がかりで運ぶような木材を、一人で軽々運ぶ力持ちがいた。
「あいつ、頑張ってるな!何者だ?」
清正が近くにいた監視役の家臣に聞いた。
「あれは横手五郎という名の武士です。ご存じないですか?木山弾正って…」
「木山弾正…あー!いた!俺が前に一騎討ちで戦った!そいつがどうかしたか?」
「それの息子です」
「なん…だと…」
木山弾正は、数年前に清正が合戦の最中に、一騎討ちを挑まれた末に返り討ちにした武将である。
つまりは敵の息子、清正は五郎から見たら敵討ちの対象である。
「え?なんでそんな奴がいるの?うちらの情報を握って、隙を見つけて斬りかかろうとしてるとか?」
「ありうるやも知れませぬ」
こうなっては手段は選んでいられない。
清正は五郎や他の従事者を呼び出し、あるイベントを開催した。
「さぁここに井戸を掘るぞ!一番早く深い井戸を掘ったやつには褒美を出そう!」
この言葉にみな湧き上がる。
井戸を掘るという辺りがいかにも清正らしい。
こうして、五郎も張り切って深い井戸を掘ったのだが…。
「清正さま!どうでしょうか!」
「君は深い井戸が早く掘れるフレンズなんだね!すごーい!」
そういうと、清正はなんと上から土砂を投げ入れて五郎を生き埋めにしてしまったのだった。
それから数年が経った。
城の長き安寧を祈って祈祷師を呼び、祈祷を行うことにした。
しかし、いざ祈祷が始まろうとしたとき、祈祷師が叫んだ。
「この地には呪いがかかっている!しかもダブルで!一つは生き埋めにされた男の呪い、もう一つは戦場で一騎討ちをして敗れた者の呪い!この二人の男は親子だ!親子の呪いがかかっている!一人なら何とかできるが二人じゃわしとて何もできん!」
これを聞いた清正は、すかさず抜刀した。
「だったら貴様が人柱になりやがれ!」
祈祷師は一刀のもとに切り捨てられた。
「わしを人柱にしても…呪いは…消えぬぞ…。お主の家は…すぐに…滅びることになろうぞ…」
そう遺言をのこし、祈祷師は息絶えた。
それから10年ほど経った後、清正は徳川家康との面会から帰宅途中に突然死ぬこととなった。
加藤家も清正の次の代で途切れ、断絶したのであった。
熊本県民から槍で刺されそうな逸話でした。
加藤清正は私も好きな武将なんですよ!馬刺しの考案者ですし!
清正と言えば井戸ですし、その辺も面白いなーと思って書きました。
熊本県では清正はヒーローらしいですね。あれ?時間的には細川家の方が長く熊本を治めてたのに…。
熊本県民から槍で刺されないように言っておきますと、この逸話はあくまで伝説です。実話じゃないっぽいですよ?
男三人がやっと持てる木材一人で運べるんだったら、一軍の将に取り立ててもらえるだろうから土木工事なんてしてませんって!丸太ぶん投げるポケモンのサトシじゃないんですから!
熊本城も直ったら是非行ってみたいお城です。
卒業旅行で真田丸巡りか九州か迷って、真田丸取ったら数か月後にあんなことに…。
崩れなくて良かったと心から思いましたが…。いち早い復興を祈るばかりです。
あんまり暗い話するのもガラじゃないので、本日はここまで!
日曜なのにお仕事して疲れてるフレンズなので…!