四十三番槍 一向二裏で勝負!
乙葉
「あれっ?戦国じゃない!私、知りません!分かりません!」
晴美
「大丈夫だ!作者も時代背景など、何も知らない状態で書いたらしい!」
乙葉
「それ大丈夫なんですか!?」
晴美
「分からん…」
1702年12月14日。
歴史的大事件が起きた。
赤穂浪士47人が、吉良義央の屋敷に討ち入りした。
忠臣蔵である。
事の発端は、浅野長矩が吉良義央を江戸城の松の廊下で斬りつけたことである。
浅野は切腹を言い渡され、吉良は無罪。
この判決が納得できん!
そう思い立ち上がったのが赤穂浪士である。
「う~寒い…。大石さん、何でこんな日に…。雪積もってるじゃないすか…。今は晴れてるけど…」
赤穂浪士の1人、堀部安兵衛がきいた。
昨日降った雪が積もっている。
今日は幸いにも快晴だが。
すると、同じく赤穂浪士の1人である大石内蔵助が答えた。
「雪は足音を消してくれる…。ふふふふふ…」
何やら上機嫌だった。
「ところで、こんな部隊で大丈夫ですか?10人くらい50歳超えてますよ!こう…もっと精鋭部隊じゃなくても…」
堀部がきいた。
「大丈夫だ、問題無い」
大石が前歯を煌めかせながら言った。
雪のおかげで、敵に足音を聞かれることもなく無事に吉良邸前に到着した47人。
そして…。
「かかれー!」
まだ薄暗い朝方、討ち入りが決行された。
「うわっ!何だ貴様らは!何?刀が効かないだと?」
慌てふためく吉良の家臣。
「はっ!俺らの鎖帷子!思い知ったか!」
赤穂浪士は、全員鎖帷子を着用。
刀には強かった。
「はっ!そんな小さな刀や弓しか扱えない老人どもには、負けはせぬ!」
確かに、赤穂浪士の持つ武器は、普通の半分ほどの大きさ。
しかし、これは作戦だった。
「覚悟!」
吉良の兵が刀を振り下ろしたその時。
ガスンッ!
「うおっ?ヤベッ!刀が!」
柱に刺さり、刀が抜けなくなってしまった。
「チャンス!」
「ノ~!グハッ!」
赤穂浪士の武器は小さい代わりに、小回りがきき室内戦では有利だった。
そして極めつけは…。
「皆の者!一向二裏だ!」
赤穂浪士たちはすぐに形を取った。
一向二裏とは、三人一組となり、一人が正面から戦っている隙に、残りの二人が背後に回り込んで攻撃するという、3対1の戦い方。
これにより、吉良は壊滅。
吉良義央も討ち取られた。
一方、赤穂浪士に死者は無し。
見事、完全勝利を収めたのだった。
由佳
「AKR47と、松の廊下走り隊!」
乙葉
「両ネタともパクリですね…」
晴美
「一向二裏とは卑怯なり!男なら一騎打ちだ!」
乙葉
「それじゃ絶対勝てません…」
初めて戦国を出ました。
この時代は何にも分かりません…。
まぁ、大体合ってる…はず…。
一向二裏!
なかなかにスゴい戦法ですよね。
不意打ち…?
因みに、鎖帷子とは、鎖をまいた防具です。
鎧より機動力が上らしいです。