四百六十二番槍 三成、策にハマる
新天地に引っ越してちょっとは落ち着いてきました。
北の大地は戦国時代が関係なくてつまらないですね。シャクシャインは戦国武将に入りますか?
さて、熊本の大地震ですが、当小説的には熊本城の話題を出さなければなりません。
清正時代の現存櫓2つが倒壊したようです。ニュースで損壊した熊本城を見るたび泣きそうになります。
もちろん、第一に考えるべきは人的被害なのですが、歴史的に貴重な現存櫓が倒壊したこと、悲しくて仕方ありません。
遠く九州の地で大震災が起き、遠巻きにニュースなどでしか知ることができないのがもどかしい限りでございます。
大変で辛いとはおもいます。簡単に言っていいことではないかもしれません。
ですが、頑張ってください。熊本城だって完全に潰れたわけではありません。
どうか希望を捨てないでください。
一日も早い復興を祈っております。
1600年関ヶ原。
戦には大勝利し、東軍大将の徳川家康もさぞ大喜び。
かと思いきや…。
「くそう!三成の首は取れなかったか!」
西軍の事実上の大将首、石田三成を逃がしたことを悔やんでいた。
「家康様、三成は近江辺りへと落ち延びたようです。あの辺りは私に覚えがあります。どうかしばしお暇をいただき、三成を捕らえてごらんにいれたく思います」
そう名乗り出たのは、徳川家家臣の田中吉政であった。
「なら、してみせよ。三成はお前に任せた」
「御意!」
こうして、吉政は三成を追った。
そのころ三成は、かつて幼かったころ勉学に励んだ寺の床下にいた。
昔を懐かしむ余裕も無く、ただ逃げていた。
しかし、大量の追手をかわしきれず、何日か経った後についに捕縛されたのであった。
三成は吉政の前に突き出された。
「三成、お前はよく戦った。こうなったのは時の運だ。仕方ない」
そう言って、三成の縄をほどいてやった。
「私が家康様に貴殿の命を助けてくれるよう頼んでみよう。今は飯を食え」
吉政は、そう言うと三成に料理を振る舞ったのだった。
食事中に、話題は今後のことになった。
「もし命が助かったら、もう一度挙兵する。それでも私を助けるか?」
「そうか、ならそれでもよかろう。しかし、そんな金があるのか?今のお前は身なりも貧相で無一文のようにみえるが」
「京、大坂、そしてこの寺の床下に我が武具と財産は埋めた。これを使って再び挙兵する」
「なら、その時までこの私がその財産を預かろう。時が来たら、貴殿に返そう」
「…かたじけない」
吉政は三成から教えられた隠し場所を掘り返したのだった。
そして、吉政は三成をもう一度縛り、家康の前に突き出した。
掘り出した三成の財産とともに。
「おお!吉政よ、よくやった!」
家康は大喜び。
三成は…。
「吉政のやることなら、しかたない」
吉政を恨んだりすることもなく、京の六条で散ったのであった。
田中吉政の逸話でした。
政治力高そうな武将ですが、そんなに有名ってほどでもないのでしょうか?
三成捕縛の逸話が有名でしょうかね。人間追い詰められると騙されやすくなるものです。
この逸話だけ見ると吉政が悪役に見えますが…民には好かれていたようですよ。
ではではこの辺で!
お仕事に慣れてきたら更新頻度アップします。