四百五十六番槍 逆さ水松
就活ががが。
自己PR?知らないね…。
まぁ…元気に頑張ってますから…!
蝦夷の地を納める大名、蠣崎季広。
季広は、第一子が娘であった。
この娘は、自分が女であるが故、家督相続に無関係なのを悔やんでいた。
「私は家督を継げない…それなら!」
自分の血が入っている人に家督を継がせたい。
そう思った娘は、娘婿の基広に継がせるべく、行動に出た。
「基広、季広をぶっ殺しちゃいな!」
なんと、頭首を暗殺しろというのだ。
基広も基広で、これで家督が手に入ると思い、この話に乗ってしまった。
しかし、こんな計画即座にバレる。
「やべっ!暗殺計画がばれたよ!?」
「こうなったら!基広!力づくでぶっ殺しておやり!」
こうして、季広vs基広の戦が起きた。
しかしこの戦いで、基広は討死を遂げてしまうのであった。
家督を継がせたい人が死んでしまった今、どうするか…。
娘は考えた。
「そうだ!あんたが家督継いじゃえばいいんだ!」
「え?」
次に娘が目を付けたのは自分の旦那。
「…嫁が何を言ってるか分からない件」
「わかんない?あんたが家督継げるようにしてあげるっていってんの!」
またも娘は行動が早かった。
なんと、今度は実の兄二人を毒殺したのである。
「これでうちの旦那が家督を~♪」
…と、上手くは行かず。
これもバレてついに娘は腹を切ることになった。
旦那のもとにもとっばっちりが来た。
季広に呼び出されたのである。
「おい我が娘の旦那、名前は南条広継。お前もこの毒殺に絡んでたんじゃねーの?」
「いえいえ、わざわざ説明的なセリフを言っていただき光栄ですが、私は完全に無罪です」
「ウソだね!」
「…本当なのに」
確かに、広継は全く関与していなかった。
しかし、世は非情な戦国の乱世。
こうなってしまっては自害する他潔白を証明することはできない。
「ならば、潔白を証明してみせる!」
こうして、広継は死を選んだ。
まずは礼服に身を包み、そのまま棺に寝そべった。
棺からは節を取り除いた竹が出ていて、これが空気穴となっている。
そして、家臣に命じてそのまま生き埋めにさせたのである。
「良いか?この棺の上に逆さまにして水松を植えよ。水松が根付けば、私に謀反の意が無かったことの証明となろう。また、3年後に私が腐っていなければ、それが潔白であった証拠になろう」
そう言って、広継は埋められた。
青竹の空気穴からは読経の声と鐘の音が3週間響いていたという。
水松は根付き、成長した。
これにより、広継の潔白は証明されたのである。
信長の野望最北端でお馴染みの、柿崎家の逸話です。
逆さ水松ですって!
何故根付いた…?
野望やって武将知って逸話書く…そんなサイクルができそうですね!
頑張ります!