四百二十九番槍 不本意な同盟
絶賛レポート期間中。
あ~…しんどい…。
大体ね、やった実験なんてカイワレダイコンの種蒔いて育つか見ただけなんですよ。
ホントにもうなんなの!
甲斐武田、駿河今川、相模北条。
この三つの間で結ばれた歴史的な同盟が「相甲駿三国軍事同盟」である。
しかし、この同盟も14年の時を経て破棄された。
武田が、今川を攻めたのである。
武田としては、大将がころっと討死した今川を攻めるにはいい機会だと踏んだのだろう。
これにより、北条家と武田家は対立関係となってしまった。
「氏政、これからは武田に対抗すべく越後の上杉と手を組むぞ」
そう言ったのは北条家当主の北条氏康。
父の決定事項を守るつもりでいた氏政だったが、実のところ不満があった。
「え~、あいつ信用できないよ~。第一、この同盟のために上野と武蔵をちょっと譲るんでしょ?対等じゃないよ~」
そう不満をいう氏政に、氏康は言い聞かせる。
「これは北条家のためなんだ!いいな!」
「はぁ~い…」
こうして、氏政にとって不本意な同盟が結ばれることとなった。
「あ、忘れてた。お前の息子を上杉家の養子にするから」
氏康はさらっと付け加えた。
「え?そんな…まだ幼くて不憫だから…代わりに景虎に行ってもらおう」
氏政は息子の代わりに弟を養子に出すことにした。
こうして、上杉家にいろいろと譲りながらも同盟が締結したのだった。
…が。
その年のうちに、上杉と手を組んだ北条を、武田が敵とみなして攻めてきた。
「上杉の援軍はまだか!?」
「…上杉は…兵を出さぬと仰せです!」
氏政は落胆した。
何のための同盟だよ…。
「上杉は欲しいがままに動いている…」
そう実感したのだった。
そして氏康の死後、すぐに上杉との同盟を破棄。
再び武田とくっついたのだった。
氏政の逸話でした。
謙信が嫌いだったみたいですね。
なんか最初から信用してなかったようです。
謙信も同盟相手が攻められてるなら兵出してあげなさいよ!
そりゃ同盟相手変えますわ。
そんな逸話でした。