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四百十六番槍 洞ヶ峠を決め込む

晴美

「松永久秀を擁護しよう!」


明日香

「誰よそれ?」


乙葉

「えーと、将軍を殺して、奈良の大仏の大仏殿を焼いて、主君を滅ぼした人」


明日香

「最低じゃん!」


晴美

「そんなわけで今から擁護していくぞ」


乙葉

「できるんですか?」


晴美

「まず、主君滅亡の罪を晴らそう。主君の家が滅亡したのは、まぁぶっちゃけ三好長慶本人が悪い」


明日香

「え?」


晴美

「長慶は親族が立て続けに死んで心を病んでたんだ。それで家が滅んだ」


乙葉

「残りの二つは擁護できるんですか?」


晴美

「できるぞ。将軍殺しは松永は参加はしたが指揮は取ってない。つまり松永の意志は絡んでないんだ。さらに、大仏殿放火は地元のキリシタンの仕業で、全く関係ない」


明日香

「おー!じゃあ全部晴れたね!」


乙葉

「でも、心を病んだ義長に家臣の冤罪を吹き込んで信じさせたり、東大寺を戦場にしたりしたのは事実ですよね?」


晴美

「…。で、でも!松永の記録は敵対してたキリシタンの記録が大半だから、悪いイメージが濃いのかも!」


明日香

「なんか…結局イメージは変わらないね」


乙葉

「うん…」

2歳の時に父が死に、そこに敵が襲来。


あの戦国の悪名高き松永久秀である。


しかしその久秀も織田信長を裏切ったことにより、信長の猛攻を受けて爆ぜた。


そこで、信長に付くことにしたのが、筒井順慶である。


しかし、それも長くは続かず、迎えた本能寺の変。


信長亡き後、中国大返しという神業で戻ってきた豊臣秀吉の軍勢と、信長を討った明智光秀がぶつかったのである。


さて、ここで順慶は選択を迫られることになった。


「さて、明智か豊臣か…。どっちがいいだろうか…?」


ひたすら考えることになったのである。


考えても結論が出ないので、運任せに全てを決めた。


「明智に付こう!」


そして布陣。


陣を敷いたのは洞ヶ峠である。


決めたとはいえ、あてずっぽうなので根拠は無い。


ここで状況を見て、有利な方に加戦することにしたのである。


「なんだよ豊臣有利じゃんかよ…。いや、でもどうなんだ…?」


順慶は結局、この場所で日和見を決め込んだ。


そして、戦が終わるまで兵を動かすことはなかったのだった。

さーて、暴露しますか。


この逸話、史実に反してます。


洞ヶ峠に布陣したのは筒井順慶ではなく明智光秀です。


でも順慶も斥候をこの峠に送ったと言う話も見つけましたので、完全なウソではない…?


結論から言うと、中立と言う立場を取ったわけですが、秀吉からは怒られたようですね。


光秀にも恩があり、秀吉とは敵対しないようにするには、確かにこれが万全かもしれません。

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