三百九十三番槍 なんで蹴るんだ!
第一希望の研究室に配属されました!
よっしゃー!
頑張っていきますよー!
まずは公害管理者試験を頑張りましょう。
ここは三河。
矢作川に架かる橋の上に、その少年は寝ころんでいた。
暖かい日を受けながら眠るのは気持ちがいいものだ。
そんな時だった。
「次はどこに盗みに行くよ?」
「そっすね~。じゃああの商人の家に…」
そう話している一団がやってきた。
ゴンッ。
「あで!」
集団の先頭を歩く、リーダーと思しき男が、不注意から足元で寝ていた少年の頭を蹴ってしまった。
何事かと起き上がる少年。
蹴られたと分かるやキレた。
「おい貴様!なぜに無礼を働くか!確かに俺は背も小さいしまだ12歳だ!でもな、お前のような奴に屈辱を受ける道理はない!詫びろ!」
くってかかったのである。
「あ~?なんだと?お前、この俺がこの辺りを治める野盗、蜂須賀小六だと知ってていってんのか?『しょうろく』とかいう小学校最高学年みたいな名前じゃないぞ?『ころく』だぞ?」
「そんな自己紹介的なセリフを言われても誰だかはしらんが、無礼を働かれたから怒るのは当然!詫びてもらうぞ」
「おお、そうか…。済まなかった…」
あんまりキレるので、迫力に負けて小六は謝った。
「よろしい」
そう言うとその少年は再び眠り始めたのだった。
この少年、何を隠そう豊臣秀吉です。
蜂須賀正勝との出会いの逸話です。
しかしまぁ、これ作り話らしいです。
当時は矢作川に橋など架かっていなくて、船だったそうです。
正勝はのちのち秀吉の家臣になりますから。
事実だったら面白い逸話だったのになーと思います。