三百八十二番槍 声に出さずに耐える
次回あたりからリクエストについて調べていきたいと思います。
やっとこさ課題が終わってちょっとだけ余裕ができたので!
今回は前から書きたかった逸話です。
この逸話誰のだか忘れてたんですが、うまいこと資料を見つけたので書いてみました。
藤堂高虎は、但馬でにわかに発生した一騎鎮圧へと向かっていた。
「敵の拠点は横行の砦か…さて、どうしたものか…」
考えた挙句、夜に偵察へと行くことにした。
物音を立てないように、松明を消して敵の陣へと入っていく。
その時だった。
パキッと不意に音がした。
木の枝を踏んだのである。
「誰かいるのか!?」
敵がそれに反応した。
こちらがいるのは茂みの奥。
敵は音だけを頼りに茂みを槍で突いた。
「!!!!」
高虎の太ももは、槍で貫かれていた。
痛い。
でも、声を出しては気付かれて命は無い。
高虎はとっさに槍を抜いた。
そして、袖で槍に付いた血を拭ったのである。
「あれ?なんもない…。手ごたえはあったのに…。枯れ木でも突いたかな…?」
そう言って、敵は去って行った。
これはチャンス!
そう睨んだ高虎は、近くに待機させていた軍勢に即座に会津を送った。
「いけー!今だ!敵は手薄だぞ!」
一気に砦になだれ込む高虎の軍勢。
そのままものの見事に一揆を鎮圧したのである。
「痛かったわー。でも耐えてよかったわー」
高虎のガッツが勝利した瞬間であった。
藤堂高虎の逸話でした。
太ももを槍で突かれても無言で耐え、隙をついたっていう超人的な逸話です。
痛かったでしょうに。
凄いガッツですね。
相手も枯れ木と勘違いするわけですわ。
高虎の執念で鎮圧した一揆でした。