三百六十一番槍 命がけの宴
明日香
「ほほー。今度は大河ドラマのサブタイトルをパクリましたねー」
紗代
「というか、大河ドラマの11話でやってた逸話らしいよ」
ひなた
「…作者さん…大河、好きだよね」
明日香
「まぁ見てるのは戦国が舞台の時だけなんだけどー」
紗代
「江以来ね」
ひなた
「…うん。江…清盛…八重…勘兵衛…」
明日香
「江のときは最終回だけ録画できなかったー!って騒いでたねぇ」
紗代
「それは…残念ね」
「今、越後の上杉謙信が我が織田を攻撃しようとしている。既に柴田勝家を送ってはあるが、敵は謙信。それだけでは足りないだろう。秀吉、お前も行って来い」
「ははー」
織田信長の命により、豊臣秀吉も謙信と戦うために越後へと送られた。
秀吉と勝家の共同戦線である。
しかし、いつになっても敵が来ない。
謙信は動いては来なかった。
何日待っても来ない。
「いつまでも上杉を待っていて主な武将が信長様のもとにいないのは危ない!安土城が無防備になってしまう!」
秀吉はそう言って、無断で兵を退いた。
しかし、これが仇となる。
「秀吉め!わしに逆らいおったな!貴様など謹慎だ!」
信長の怒りに触れて謹慎処分となったのである。
「ああー…。もう…どうしよう…。これは…信長様はこのわしに謀反の疑いを掛けられているかもしれぬ。ならば…」
秀吉は奇策を取った。
なんとこの状況で宴を開いたのである。
猿楽師を呼び、家臣を呼び、遊女を呼び。
盛大な宴を開いた。
こうすれば、謀反など考えていないということを態度で示せる。
そう考えたのだ。
そしてその後すぐ。
「松永久秀、謀反!」
「やはりか!やはり信長様の守備が手薄な時を狙うやつが現れたか!」
秀吉が思った通りのことが起きた。
これにすぐに駆け付けたのである。
こうして、秀吉の謹慎は解けたのである。
大河ドラマ「軍師勘兵衛」第十一話「命がけの宴」で出てきた逸話です。
秀吉と勝家は仲悪いイメージですよね。
成り上がりと古参ですから。
言うて勝家は信長の家督争いのとき、信長を支持していませんでした。
実は敵だったんです。
知った時は意外でした。
話を戻して。
謀反の疑いがかからないようにわざと醜態をさらしたらしいです。
英気を養った、なんて説もあります。
確かにバカ騒ぎしてるやつに謀反の疑いはかけないよなぁ、なんて思いました。
頭が良いんだかずる賢いんだか…。