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三百四十四番槍 古めきしずか

テスト?なにそれおいしいの?

ミスターです。


気分転換に逸話を調べ始めたらいつの間にやらこんな時間に…。


あれー?

テストどうしよう…。


「敦盛2013」を聞いてそういやこんな逸話あったなーと思いだしたので書きました。


戦国鍋テレビ…武士ロック行きたかったぜ…。

春、桜が咲くにはまだ早い3月の終わり。


織田信長は3000の兵を従えて、京の都を経った。


とは言っても、今回の目的は戦ではない。


とあるものが見たくてやってきたのだ。


遥か昔、かの聖武天皇が集め、今でも大切に保管されている宝物の山。


正倉院宝物庫。


天皇が集めた天皇家の宝物。


そこに、天皇でもない信長がやってきたのだ。


寺の住職は警戒した。


正倉院を力づくで開けられたらどうしようかと。


しかし、実際に信長に会ってみるとそんなことは無かった。


「お前らはここに居ろ!神聖な寺院に陣を敷くわけにはいかないからな」


そういうと、信長は正倉院手前で兵を待たせ、一人で中へと入って行ったのだ。


そして、住職と対面した。


「あの、信長ですけれども」


住職は驚いた。


今最も天下に近い信長が、こうも下手に出てきたのだ。


「あ、はい。どうされました?」


前もって目的は聞いていたが、改めて聞いてみた。


「黄熟香…蘭奢待らんじゃたいを見せてください」


黄熱香とは蘭奢待の別名。


そもそも蘭奢待というのは、お香の原木である。


原産は東南アジアで、ジンチョウゲという木という説が有力。


その香りは「古めきしずか」と言われている。


因みに、「蘭奢待」という漢字の中には「東大寺」という文字が隠されている。


頭を下げて頼んだ信長に、住職は快く「どうぞ」と返事をした。


「では、宝物庫を開けますのでこちらへ」


「いえいえ!私が正倉院の中でこれを見るのはどうにも恐れ多いです。東大寺、正倉院の住職も一緒に外まできて、そこで一緒に見ましょう」


信長はそう言ったのだ。


正倉院の敷地外で大きな香の原木を見た信長。


すると、さらに頼みごとをした。


「これを削らせてください。二か所です。片方は私が、もう片方は天皇様に献上します」


ここで天皇の名を出した信長。


そう言われると断れない。


こうして信長は、長い歴史の中でも数少ない蘭奢待を削った人物となったのだった。

ようは信長が頼み込んでお宝だったお香を削ったよ!っていう逸話でした。


この蘭奢待は現存です。


正倉院展で年に一度見れます。


信長が削った部分に付箋みたいのが貼ってあって、「織田信長」と「明治天皇」と「足利義政」って書いてあるそうな。


公式記録だとこの3人しか削ってません!

ってことになってます。


調べたら50か所削られてたらしいすけど…。


古めきしずかってどんな香り?

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