三百三十八番槍 圧切長谷部
次の月曜日って成人式なんですね。
私も成人式行きますよ!
自分でも違和感アリアリの、私が成人式…。
実感がないというか、なんと言いますか…。
「待て観内!貴様、成敗してやる!」
「ひえぇぇぇぇぇ!!!お、お助けー!」
城内に響く叫び声。
刀を抜いて観内を追いかけているのは、織田信長。
一方、追われているのは観内という茶坊主である。
無礼を働いたらしい。
信長は激怒している。
一体どんな無礼を働いたのか知りたいところではあるが、詳しくは分からない。
「コロス!」
「ギィヤァー!」
必死に逃げる観内は、とっさに棚の中へと逃げ込んだ。
確かに、ここなら刀を振られることは無い。
振られても、棚に当たり切られることはない。
槍と違って突かれる心配もないと思っていた。
しかし…。
「ええい!出てこい!さもないとコロス!」
信長は諦めなかった。
棚の中に刀を差しこんだ。
そしてそのまま観内に刀を当てると、なんと見事にちょん切ったのだ。
普通の刀では、勢いを付けなければ切れないだろう。
すさまじい切れ味である。
「おお!すごい切れ味だな!この刀は…長谷部国重が作ったのか。じゃあ、圧切長谷部と名付けよう!」
こうしてこの瞬間、現在に伝わる国宝、圧切長谷部が生まれたのだった。
圧切長谷部の逸話でした。
現存・国宝です。
これは割と有名な逸話かと思います。
しっかし、おっかないですよね…。
振りかぶりモーションなしでぶった切りなんかされたら溜まったもんじゃないですよ…。