三百十九番槍 私は朝鮮へ
晴美
「鬨哉よ、カツオを食べ始めたのは北条氏康なんだぞ」
鬨哉
「そうなんですか」
晴美
「そうなんだ…」
鬨哉
「…雨、止みませんね」
晴美
「だな」
鬨哉
「2人だと部活も盛り上がりませんね」
晴美
「そうだな」
豊臣秀吉は、織田信長の命に従い、中国は毛利家を攻めていた。
しかし、信長は京にいるために、いちいち許可を取っていたら時間がかかる。
そこで秀吉は考えた。
「信長様、ここから先は素早い指示を出すために私にすべて任せてください」
「ほう。やってみよ」
指揮を取ることの許可を得た。
しかし、秀吉はそれだけを伝えにきたのではなかった。
「信長様、中国を取ったあかつきには、土地は全て信長様のものとしてください」
そんな申し出だった。
「それじゃ、お前の分は?」
「いりません」
「なぜ?」
信長は不思議だった。
「自分はこの後九州を取ります。そしたら、そこから巻き上げた税で船を建造し、朝鮮に攻めに行こうと思います」
これを聞いてヒヤヒヤしたのは周りにいた人々。
なんて夢物語を語るんだと。
しかし信長は…。
「あっはっはっは!大したことを言うやつだ!よろしい、期待している」
「はい!」
そう言って信長は大笑いしたのだった。
秀吉の逸話でした。
こうして後の朝鮮出兵へと繋がるのでした。
因みに、朝鮮出兵自体は信長の夢で、秀吉はそれを実行した…とかいう説があるとか。
秀吉が土地はいらないと言ったのは、広大過ぎる土地を持って信長から警戒されるのを防ぐため、らしいです。