三百十五番槍 うつけ大変身
ハッピーハロウィン!
先日上杉姫虎さんが「文化祭マジックで彼氏ができた」と言ってました。
文化祭マジックってなんでしょう?
高校の文化祭を振り返ってみましょう。
まず男子校。
直前にもくもくと準備して、当日は昼ごはんの時間すら与えられず働いて、後輩からは昼飯買って来いと言われ、液体窒素撒いて顧問に怒られ、最後は片付け中に顧問とケンカ。
皆が遊んでるときに自分の持ち場を片付けて休憩してたら、顧問が「お前みんな片付けてるときに何やってるんだ。お前も片付けやれ」と…。
そりゃケンカになりますわ。
結論としては文化祭マジックでは忍耐力がつきますわ。
彼女なんかできませんわ。
そんなわけで、現在は妹爆発、兄無双状態です。
どうでもいい話でした。
バレンタインデーと違ってハロウィンなら簡単にチョコ渡せるから不思議。
やってること一緒なのにね!
因みに私はいたずらされる覚悟でお菓子渡してません、誰にも。
「ん~…。濃を嫁がせた織田信長というやつ…大丈夫なのか?」
斎藤道三は毎日そんな心配をしていた。
噂にきく信長は、スーパーヘビー級うつけという。
そんなやつに娘をやったのだ。
それは心配であった。
一度も会ったことないやつに嫁がせた道三も道三であるが。
「よし!本当にうつけかどうかわしが直接見に行ってやる!」
こうして親バカ道三は、娘の婿のうわさの真偽を確かめるべく、聖徳寺へと招いたのだった。
ちなみにこの寺、尾張と美濃の国境にあるので、面会には好都合だったのである。
「張り切って家を異常に早く出てしまった。時間があるな…。よし」
道三は思い切った行動に出た。
「すいませーん。お宅に上がらせてください」
なんと民家に上がりこんだのだ。
そしてそこから信長がやってくるのを待った。
民家から覗く作戦である。
暫くすると、思惑通り信長がやってきた。
手には6メートルはあろうかという槍。
服装は伝家の宝刀、うつけファション。
下は虎ガラみたいなズボン。
上は赤い着物。
「ホントにうつけだったー!!」
道三はショックを受けながら聖徳寺に戻るのであった。
絶対叱ってやる!あんなやつ!
道三は心に決めていた。
寺に戻った道三は、信長を待っていた。
待った。
待った…。
待ったのだが…。
「なぜ部屋に入ってこない!?」
信長は一向に道三の前に現れなかったのだ。
「ええい!もう!迎えに行ってやる!」
しびれを切らした道三は、屏風を押し倒しながら部屋を飛び出した。
すると…。
「の、信長…!」
部屋の前に信長がいた。
柱にもたれかかって、のんびりしている信長が。
服装は古式な正装となっていた。
「信長殿!こちらが斎藤道三である!」
道三の家臣である、堀田道空が見かねて叫んだ。
「であるか」
それだけ言って、信長は親子ほど年の差が開いている道三に向き合った。
(こやつ…もしかしたらとんでもない器量の持ち主なのかもしれない。服装の変貌っぷりといい、このわしへの態度といい…)
道三は心のそこで偉く感心していた。
そして聖徳寺からの帰り道。
「わしの子は、間違いなくあやつの門外に馬をつなぐことになるな」
そう言うほど、道三は信長を絶賛したのだった。
斎藤道三の逸話でした。
五円玉さん大好き道三です。
私は斎藤家に関しては詳しくないです。
今回は道三と信長の初対面の逸話でした。
名言「であるか」はこの時言われたのです!
うつけからまともな人に大変身した信長は、道三をとても感心させるのでした。
使い分けですね。
正式な場でふざけちゃいけません!
自分に言いました。