二十九番槍 ぬっぺふほふを捕獲せよ!
本当ににあったとは言い難いお話です。
都市伝説的なものなので、笑って流してくださいな!
ここは駿府城。
天下を手中に収めた徳川家康は、平和な日々を送っていた。
そんなある日…。
「家康様!侵入者が現れました!」
家臣が家康の所に駆け寄って来た。
守りが堅い城への侵入者とあらば、ただ者ではない。
「どんな姿をしていた?」
家康は家臣に聞いた。
「それが…腕があるのに、指が無いんです。子供くらいの大きさの…」
そこまで家臣が話した時だった。
「あっ!あれです!あいつですよ!」
家臣が指差した方を見ると、確かに何か立っていた。
しかし人ではない。
顔と胴体に区別がなく、顔から手足がはえている生き物だった。
「今捕まえますんで!よっ!あれ!ほら!んしょ!」
家臣が何度飛びかかっても、スラスラ交わすその生き物。
「あ…あっ…」
声にならない声を出す家康。
開いた口が塞がらないとはまさにこの事。
「なんだそれは!?気持ち悪いから追い出せ!」
何とか家康は家臣に命令した。
暫くすると、家臣が戻ってきた。
「ふぅ~…。やっと追い出せましたよ~…」
「あれは何だったんだ…?」
「分かりません…」
後日、ふとした瞬間に、家康は自分の担当医に化け物のことを話した。
「おお!それは『ぬっぺふほふ』という妖怪ですぞ!百鬼夜行にも登場します。あれを食べると力持ちになれるのに…。逃がしちゃうのは勿体無いです…」
残念そうに担当医は言った。
「いや、キモくて食えないから!食わないから!キモいし!」
家康は見た目にやられていた。
「ぬっぺふほふ」
検索すると出ますよ?
あれは食えないねぇ~…。
駿府城に出た妖怪のお話でした~!
イラストは自然消滅様から。
可愛くして!って無茶ブリした結果がこれです(笑)