二百六十三番槍 大谷吉継の首
北海道にいけることが決定しました。
うれしいです。
9月のお話ですけどね。
混沌とした戦場。
いまだに動かない一軍。
それは西軍か、東軍か?
答えはわかっている。
やつは裏切る。
小早川秀秋…。
あやつはこの西軍を裏切るだろう。
しかし準備は万全だ。
脇坂安治、赤座直保、小川祐忠、朽木元綱を配置した。
やつの裏切りにはこいつらが対応してくれる!
大谷吉継はそう思っていた。
しかし、敵は秀秋だけではなかった。
脇坂安治が事前に裏切ることを家康に密告していることを吉継は知らなかった。
さらに、その混乱のせいで4人全員が自分を裏切った。
「やつらが…裏切りおったか…。安治ちゃんったらっ!もぉ~!」
「いやそんなもぉ~とか言ってる場合じゃないですよ!大ピンチですよ!切腹もんですよ!」
家臣の湯浅五助が突っ込んだ。
確かに大谷軍はもはや総崩れ。
今の状況を覆すのはジャンプを使わずに赤い配管工を旗まで導くほど難しい。
つまり無理。
もう覚悟を決めるしかなかった。
「湯浅五助!切腹する!介錯は頼んだ」
「…わかりました」
関ヶ原にて唯一切腹した武将、大谷吉継。
その首は湯浅五助が持ち出し、地中に埋めることになった。
「ええと~…。まずは穴掘んなきゃね!ここ掘れわんわん!ブラジルまで」
五郎はふと目を横にやり、言葉を失った。
そこにはなんと敵将の藤堂高刑が立っていたのだ。
「み、見られた!?もうお嫁にいけない!」
「おめーはもともと嫁にはいけねーよ!」
突っ込みからスタートした二人の密約。
「もはやお分かりかと思うが、俺は大谷吉継の首をここに埋める!でも!どうか!どうか秘密にしてくれないか?俺の首を差し出す!だから…!首の場所だけは秘密に!」
五郎はそう叫んだ。
「(マジか。あれ吉継の首か。気づかんかった)仕方ないな。おれは口と頭が固いんだ!門外はしねぇ。約束する。だから、貴様の首をよこしな!」
高刑は五郎の首を家康に差し出した。
「ん?こいつは吉継の重臣じゃないか。こいつなら吉継の首のありかを知ってんじゃないのか?高刑、何か聞いてないか?」
家康が聞いた。
「知ってます。でも、五郎と約束したんで絶対に言いません」
「ほう。約束を守るとは…あっぱれじゃ!」
家康は高刑に褒美を与えたのだった。
五郎の心に感激した高刑が敵との約束を守った逸話でした。
ちゃんと書くと感動ものですわ。
ちゃんと書かないのが私ですけど。
自分の首と引き換えに場所を隠してくれってなかなか言えませんね。
もしかしたら二人の首持ってかれたかもですし。
敵ながらあっぱれ!
まさにこの言葉がしっくりくる逸話だったのではないでしょうか。
次回は暇つぶしに「梅林止渇」についてでも書きますかね~。
三国志です。
戦国の逸話調べてたら行き当たったので。