二十七番槍 尾張のうつけ革命児2
暗い話こそ明るく!
というか、普通はドン引きするようなお話です。
1573年。
姉川。
ここで、数多の雄々しき魂が散った。
姉川の戦い。
ことの発端は…。
「我が親友、朝倉義景を攻めるとは!おにいちゃん!話が違うんだぜ!?」
そう言ったのは信長の妹を嫁として、信長の義理の弟となった浅井長政。
因みに彼、織田信長に攻められている朝倉義景の大親友。
つまり、親友と兄が喧嘩してる状況。
「俺は、最近おにいちゃんになったおにいちゃんよりも、昔から親友の義景の味方になるんだぜ!覚悟だ!おにいちゃん!」
浅井長政、信長を裏切る。
「あー!お、弟が裏切った!?是非に及ばず…!ぶっ殺す!」
信長がキレて、起きたのがこの姉川の戦い。
キレた信長は強かった。
「はっ!織田軍13段の結界展開!もう負けないぜ!」
しかし、浅井長政も強かった。
「1枚~。2枚~。3枚~。…結界突破!」
しかし、勢いもそこまで。
11枚突破したところで力つきた。
「おい義景、長政、ついでに長政の親父!どうなるかわかってるよなぁ?」
信長は指をポキポキと鳴らしながら三人に歩み寄った。
「ヒィィ~!」
「お、おにいちゃん…!?」
「わしの出番少なくない!?」
3つの悲鳴がこだました。
そして翌年の正月。
信長は家臣の前でとんでもないものを取り出した。
「うふふぅ…。僕信長です!秘密道具!どくろ~!」
信長がお腹の三次元ポケットから取り出したそれは、未来のアイテムどころか、金ピカのどくろだった。
「これが義景の!こっちが長政の!で、これが…名前忘れた…。長政の親父の!久…久ま…。忘れた!」
「久政です!」
家臣に突っ込まれてしまった。
「よしみんな!アケオメ~!コトヨロ~!これを肴に酒を呑め!」
信長は笑顔で叫んだ。
「ほぉう!こりゃ~素晴らしさ酒の肴だねぇ!」
家臣たちはそれを見ながら酒を呑んだ。
姉川の戦いで浅井・朝倉を滅ぼした信長は、翌年の正月にスゴいものを取り出した。
それは、金箔押しの3つのドクロ。
義景、長政、久長と札が貼ってあったそうです。
それを酒の肴にしたらしいですね。
他にも説があります。
ドクロを杯に酒を呑んだ説。
ドクロの上に杯をくっつけた説。
因みに、この逸話は、ドクロが現存しないことや、出展が偽りが多いことで有名な資料(「信長記」だったと思います)なので、嘘なんじゃ?との見方が強いです。
古代中国三国志では、敵の大将のドクロを杯にすることがあったそうです。
なので、それを知っている人間が日本の戦国時代に当てはめた的な見方もできます。
しかし…。
信長ならやりそう…。
あの方は容赦ないからねぇ…。
因みに、「織田軍13段の構え」は史実です。
挿絵にはこんな構図も案にありました。
イラスト:ミスター
上手く描けましたよ。「これで?」とかは禁止用語。
どっちがいいですかね?